東日本建設業保証富山支店は、2021年度の発注者別前払金保証取扱高をまとめた。
それによると、累計は件数が前年度比8・0%減の3111件、請負金額が同10・9%増の1401億4700万円。件数は大きく減少したものの、請負金額は大幅な増加となった。
北陸地方整備局や独立行政法人、一部の市町村で、大型プロジェクトの保証があったことが主な要因。また、過去5カ年の推移は件数が最下位だったが、請負金額はトップとなった。
発注者別の請負金額を見ると、国は、同52・0%増の299億5200万円。このうち、北陸地方整備局では、大型案件(3億円以上)が前年度の4件から9件に増えたことで、97億円の大幅なアップを示した。
独立行政法人は、同12・8%増の186億4700万円。継続工事分の大型保証があったネクスコ中日本で37億円、件数が概ね倍増した富山大学で12億円それぞれ増加した一方、鉄道・運輸機構で17億円、ネクスコ東日本では10億円それぞれ減少した。
県は、同2・7%減の469億5900万円。その他機関で7億円、企業局では6億円それぞれ増えたものの、土木部で15億円、農林水産部では11億円それぞれ減少している。
市町村は、同2・8%増の396億1300万円。主な増減は富山市が40億円減、黒部市が29億円増、氷見市が21億円増、滑川市が12億円増、射水市が11億円減、南砺市が6億円増、入善町が5億円減。黒部市は、「(仮称)くろべ市民交流センター新築工事」、氷見市では、「(仮称)氷見市新文化交流施設建設工事」の大型保証が全体を押し上げた。
その他は、同36・3%増の40億9900万円。滑川中新川地区広域情報事務組合で17億円、県立大学で6億円それぞれ増加し、日本下水道事業団は8億円減少した。
一方、市町村別の主な前払金保証取扱高累計は、富山市が144億円余(件数385件)でトップ。氷見市が約48億円(同108件)で続き、黒部市が39億円余(同42件)、射水市が約36億円(同87件)、高岡市が約33億円(同208件)の順となった。
また、主な増減率と金額は、黒部市287・7%(29億円余)増、氷見市79・7%(21億円余)増、滑川市128・6%(12億円余)増となった反面、富山市22・1%(約41億円)減、射水市23・9%(11億円余)減となっている。
工事場所別の前払金保証取扱高累計を土木事務所管内別で見ると、富山土木以外は軒並み増加、市町村別は南砺市をはじめ、氷見市と滑川市、黒部市、小矢部市で大幅に増加し、朝日町と富山市で大きく減少した。
中間前払金保証取扱高は、件数が同21・7%減の83件、請負金額が同2・4%増の103億5774万3000円。件数上位は県土木部24件、県農林水産部18件、富山市17件の順。