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北陸工業新聞社
2022/04/14

【石川】26年度から逆水門改修へ/梯川水系流域治水プロジェクト/北陸整備局

 北陸地方整備局は、梯川水系流域治水プロジェクトをまとめた。同局、石川県、小松市が上下流・本支川の流域全体を俯瞰しながら短期(2021〜25年度)、中期(26〜30年度)の目標を立てて治水対策を推進する。このうち直轄では短期として現在進行中の白江大橋から荒木田大橋間の引堤や能美大橋の架け替えを完了させ、中期(26〜30年度)では荒木田大橋上流の堤防整備や梯川逆水門改修などを促進するスケジュールだ。
 それによると、短期では、13(平成25)年7月出水(780立方/秒)と同規模の洪水を安全に流下できるよう直轄により河川内で水位上昇が著しい白江大橋から荒木田大橋間の引堤と能美大橋の架け替えを終えるほか、期間中に舟場橋架け替え、荒木田大橋上流の引堤をスタートさせ、25年度末までに舟場橋架け替えを46%まで、荒木田大橋上流引堤を6%まで進ちょくさせる。
 中期では、国管理区間(河口〜12・2キロ)で河川整備計画規模の洪水(1000立方メートル/秒)を安全に流下できる対策を講じる。直轄では白江大橋下流の河道掘削及び浸透対策、梯川逆水門改修に着手し、舟場橋架け替え、荒木田大橋上流引堤とともに完了させる。
 このうち梯川逆水門(1932年建設)は、梯川と前川の合流点に位置し、梯川本川の洪水時における前川への逆流防止、平常時における前川への塩水の遡上防止、かんがい用水の水位維持を目的とする。2013年に耐震改修が完了しているが、ゲート部分が必要高(計画高水位)に対して不足していることから20年度に建設技術研究所により嵩上げ検討業務が行われた。
 このほか、短期、中期にまたがり、石川県では、梯川に関係する砂防施設、既存ダムの洪水調節機能強化、横断工作物改築、河道掘削、護岸整備を、小松市は石橋川遊水地の整備を促進したりする。合わせて国、県では多様な生物の生息環境を整えるためのグリーンインフラの取り組みを進める。

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