静岡県は、建設業許可と経営事項審査の電子申請の受け付けを2023年1月からスタートする方針を決めた。国土交通省が23年1月までに構築する電子申請システムの運営費を県が負担。県内の知事許可業者がこのシステムを通じ、の新規許可・更新、経審の経営規模等評価をオンラインで申請できるようにする。電子申請の開始後も、本庁や土木事務所の窓口での書面申請も引き続き受け付ける。
現在、建設業許可は、許可行政庁(大臣許可は地方整備局、知事許可は都道府県)への申請を書面でのみ認めている。経審は各登録機関の経営状況分析は電子化されているが、許可行政庁が行う経営規模等評価の申請や総合評定値の請求は書面のままだ。
国交省は、審査側・申請側双方の負担を軽減するため、電子申請システムを国費で開発する。地方整備局が行っている大臣許可を対象に電子申請システムを構築し、23年1月から電子申請を受け付ける。
知事許可については、システム開発後の運営費を都道府県が負担すれば、管内の知事許可業者の電子申請を受け付ける。一部の都道府県は当面の運営費の負担を見送る見通しで、地域によっては23年1月の運用開始時点ではシステムを利用できない知事許可業者もいる。
静岡県は、23年1〜3月の運営費をすでに22年度当初予算に計上しており、県内の知事許可業者は運用当初から電子申請
システムを利用できる。県内の知事許可申請は、本庁で受け付ける新規許可申請が年間約500件、土木事務所で受け付ける許可の更新申請が約3000件あるという。
電子申請システムは、建設業許可の事業年度終了届や変更届にも対応する。電子申請システムと公的なシステムが「バックヤード連携」し、申請者が個別に取得・添付していた公的な書類の提出が求められなくなる。
23年1月の運用開始時点から提出が不要になるのは、登記事項証明書(知事許可は検討中)、納税証明書(消費税・地方消費税)、技術検定合格証明書、経営状況分析結果通知書など。監理技術者資格者証なども23年度中にバックヤード連携の対象となる見通しだ。
提供:建通新聞社