一般財団法人・守山野洲市民交流プラザ(中塚宗浩理事長)・電子部品製造大手の椛コ田製作所(中島規巨代表取締役社長・京都府長岡京市東神足1丁目10―1)・守山市(宮本和宏市長)の3者で展開している「JR守山駅東口における新施設整備事業」について、勤労者福祉拠点として「新都賀山荘」を整備する市民交流プラザは、建築工事に係る発注方式を設計施工一括発注方式(DB方式)で進めていく。
発注時期は現在のところ未確定。早期の解体業者選定に向け各種手続きを進めていることから、建築に関わる業者選定は今夏となる可能性もある。
都賀山荘は、昭和55年に市民交流の活発化を目的に「守山市野洲郡勤労福祉会館」として建設。これまで駅前の賑わい・文化教養講座・勤労者福祉などの拠点として多くの市民・県民に利用されてきた。しかし、コロナ禍による経営悪化、村田製作所による研究開発拠点整備の意向、市における税収・雇用確保の重要性を踏まえ、既存施設の解体を決定。解体跡地を村田製作所の新研究開発拠点地として同社に提供、宿泊事業から撤退し必要機能を集約したコンパクトな「新都賀山荘」を既存施設隣接に建設することとした。
建物規模は、現段階では延800〜1000平方b程度を想定。140平方bのレストランや大会議室兼バンケットルーム、小会議室や事務所・店舗などが設置されていく見通しだ。
なお、村田製作所は新施設整備の概要として、約128〜200億円(建物・償却資産含む)を投じ、雇用人数を1000〜1600人程度確保、建築面積延3万2000〜5万平方bの施設を建設すると発表。地元企業や企業者との連携、さらには子どもたちへのSTEAM教育(理系をベースに時代を切り拓くための教育)を提供し、地域の発展にも寄与していくとの考えも示していることから、今後の動向が注目される。
提供:滋賀産業新聞