大阪府と大阪市は4月13日、2025年大阪・関西万博推進本部第1回会議を開き、万博開催に向けた推進体制で、推進本部の下に危機管理部会など10の専門部会を設置することを明らかにした。専門部会の検討内容などについては8月ごろに開催する第2回会議で議論する予定だ。
今後、専門部会の中で、府市一体での対応が想定される項目について検討、取りまとめを行う。専門部会では推進本部の副本部長(副知事、副市長)が各職務分担に応じて専門部会の進捗管理を行う。
部会のうち財政総務部会では、万博アクションプランの策定など、危機管理部会では会場周辺の危機管理・安全対策の実施、ユニバーサルデザイン部会では万博会場外のユニバーサルデザインの導入などを検討する。
交通対策部会では、会場への安全・円滑な来場を実現するため、協会と連携し、府内外からの来場者に対するアクセスや万博開催期間中の交通需要マネジメントの導入などを検討。スーパーシティ部会では、スーパーシティ構想の実現のため、スーパーシティ型国家戦略特別区域の指定を踏まえ、万博レガシーの継承も含めた先端サービスの実現などを検討する。
環境部会では、万博を通じたゼロカーボンや環境エネルギーの取り組みと連携するため、会場で発信する未来社会の環境エネルギーの姿を府域へ展開すること、EVの導入などゼロカーボンの取り組みの促進、EXPO2025グリーンビジョンとの連携などを検討する。
万博協会は、警備計画で22年度に基本計画、23年度に建築物などの設計に合わせた詳細検討、24年度に実施計画を進める。この他、22年度に防災基本計画、環境衛生対策基本計画などをまとめ、23〜24年度にそれぞれ実施計画を進める。
吉村洋文大阪府知事は「今後、万博協会と共にそれぞれの部会の課題を整理し、実務的な面で着実に進めていく」と説明。松井一郎大阪市長は、パビリオンについて「来年から工事が始まる。海外のパビリオンも日本の基準に合うものをつくるため、その段取りをしないといけない」と話した。
提供:建通新聞社