東近江市(合併前の愛東町、湖東町が対象)と愛荘町の一市一町で構成する愛知郡広域行政組合の22(令和4)年度当初予算が、このほど明らかにされた。
同組合の主要業務である水道事業の事業会計予算の資本的支出〔上水道建設改良事業費〕は、主要な建設事業として、▽老朽管布設替工事6000万円(前年度3000万円)、▽配水管布設工事跡舗装本復旧工事941万1千円(同1238万1千万円)、▽中央監視システム施設更新工事(管理含む)7540万1千円、▽低区配水池場内整備及び舗装本復旧工事、▽鯰江旧3号井再生に伴う導水接続工事―を上げ、21年度当初に比べ7499万5千円減の1億9331万5千円。
内訳は、委託料2216万1千円(前年度4452万4千円)で、老朽管更新測量設計業務1100万円(同1320万円)のほか、中戸新1号井戸水源調査業務、水源影響調査業務、中央監視システム施設更新管理業務―などの委託料を計上。
工事請負費1億7075万4千円(同2億2338万6千円)では、老朽管布設替工事6000万円(同3000万円)、舗装復旧工事941万円(同1238万1千円)、中央監視システム施設更新工事7260万円のほか、低区配水池場内整備及び舗装本復旧工事、鯰江旧3号井導水管接続工事―の請負費が計上された。
また、収益的支出には、受託工事費として設計委託料200万円、配水管布設替工事及びその他受託工事請負費2060万4千円(同1682万3千円)。原水浄水及び配水給水費には、水道施設日常管理・点検及び水質検査業務委託料2016万3千円のほか漏水箇所調査委託料、配水管管体調査委託料―など委託料3749万6千円。配水管漏水修理903万円、漏水修理跡舗装復旧220万5千円、配水管修繕ストッパー設置160万円、低区農道・水路修繕工事など修繕費6918万3千円を計上した。
19から22年度までの4ヵ年、総額4億3000万円の継続費を設定し進めている「低区新1号配水池築造事業」は、18年度に測量設計業務をとりまとめ、第1期工事として19年度に敷地造成工事・水路移設工事・底盤改良工事・側壁工事、20年度に配水池築造工事・場内配管工事を実施。21年度に既設解体工事を終え、22年度の工事で完了する。
低区配水池(東近江市鯰江町地先)には、2基ある配水池のうち、築年次が古い旧1号配水池(V3400立方b)を改築。新1号配水池の容量はV4600立方b規模で構造はPC。
また、中央監視システム施設更新工事は、20年度に設計業務を発注、工事を21年度に発注し、22年度までの2ヵ年、総額2億5160万円の予算で取り組んでいく。
愛知郡広域行政組合は、前身となる愛知郡環境衛生組合が70年(昭和45年)5月に設立され、同年9月に水道事業認可を取得。翌71年5月に水道創設事業に着工し、75年(昭和50年)に一斉給水開始に合わせ愛知郡広域行政組合が設立された。
平成の合併を経て現在の給水区域は、愛荘町全域と東近江市の旧愛東町、旧湖東町の区域。総面積105平方b、人口は約3万4000人。
75年に水道事業として給水を開始して以来40年以上が経過し、この間、社会情勢の発展と生活様式の変化に伴い3回の拡張事業を実施し水需要の多様化に対応。また、計画的な施設の更新による安定供給の確保のみならず地震災害に備えた「強い水道づくり」と水質保全の充実も図り、質の高い給水サービスの提供に努めている。
なお、低区配水池は、組合水道事業の主要施設である鯰江浄水場から送水を受け、低区給水区域へ1日最大9700立方bを給水するほか、ポンプによって中区配水池へ送水。中区配水池から第1高区配水池(→最高区配水池→松尾寺調整池)・第2高区配水池へと送水される全区域の給水の根幹となる重要な機能を担っている。
提供:滋賀産業新聞