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建設新聞社
2022/04/13

【東北・宮城】全国初、宮城県の水道3事業コンセッションが始動

 今月から運営が始まった宮城県上工下水一体官民連携運営事業「みやぎ型管理運営方式」の事業開始式が12日、白石市の仙南・仙塩広域水道事務所(南部山浄水場)で開かれた。全国で初となる水道3事業一体でのコンセッション方式が、いよいよ本格的に始動した。
 みやぎ型管理運営方式は、人口減少による水需要の落ち込みや設備の更新といった課題に対し、民間事業者の創意工夫によって経営基盤の強化や将来の水道料金上昇を抑止するために導入した。施設の所有権を県が保有し、上水道、工業用水道、流域下水道の運営権を民間事業者に設定する。対象は▽上水道2事業(大崎広域、仙南・仙塩広域)▽工業用水道3事業(仙塩、仙台圏、仙台北部)▽流域下水道4事業(仙塩、阿武隈川下流、鳴瀬川、吉田川)―の計9事業。
 事業を担うSPC(特別目的会社)はみずむすびマネジメントみやぎで、構成企業は▽メタウォーター▽メタウォーターサービス▽ヴェオリア・ジェネッツ▽オリックス▽日立製作所▽日水コン▽橋本店▽復建技術コンサルタント▽産電工業▽東急建設―の計10社。昨年12月に県と実施契約を締結。今後20年間にわたって運営し、施設の維持管理は同じ構成企業で立ち上げたみずむすびサービスみやぎが担当する。
 式典では宮城県の村井嘉浩知事が「みずむすびマネジメントみやぎと連携を密にし、安全・安心の水の提供に取り組んでいく。この方式が全国の新たなモデルとなることを祈る」とあいさつ。みずむすびマネジメントみやぎの酒井雅史代表取締役社長が「生活に無くてはならない水インフラを長期にわたって担う上で、地元の人材を雇用したりICTを導入したりと、わが社が掲げる地域・革新・信頼の3つの方針の下、持続可能な上工下水道サービスの運営に努める」と決意を述べた。
 また、メタウォーターの山口賢二代表取締役社長が「20年後に最高の形で次の事業者にバトンをつなげるよう、日本の水事業の模範となることを祈る」と話したほか、内閣府、厚生労働省、経済産業省、国土交通省などの来賓から祝辞が寄せられた。
 その後、テープカットとくす玉開披で事業開始を祝った。

 提供:建設新聞社