徳島県は2022年度の入札・契約制度の改正と運用改善の内容を固めた。長期にわたり継続的な施工が求められる土木工事で「受注者希望型」による「週休2日交代制」を試行するとともに、営繕課の新築工事で「発注者指定型」、新築以外で「受注者希望型」を試行する。最低制限価格、低入札価格調査基準価格等の算定率を国などに準じて5月以降に手続きする案件から「一般管理費等×0・68」に引き上げる。
建設企業・技術者の適正な評価として、土木一式の格付け対象に国土交通省四国地方整備局発注工事を追加し、22年度格付けに適用した。建設キャリアアップシステム(CCUS)登録企業については、2カ年分を審査(22年1月1日時点加入で5点、23年1月1日で3点)し、23年度格付けに反映する。
また、若年労働者の技士補の資格の21・22年新規取得を23年度格付けから、1級技士補の取得を22年度の格付けから加点する。23年1月1日時点で徳島県はぐくみ支援企業等の認証を得ている場合は5点を23年度格付けから配点する。
働き方改革の推進では、22年度に原則全ての工事で毎月第2土曜日を一斉閉所日に設定し、23年度は毎月第2・第4土曜日に拡大する。余裕ある工期を確保するため「橋梁保全工事」の工種区分を新設し4月から適用する。
県土強靱(きょうじん)化の迅速な執行のため、施工者分割型入札方式(一抜け方式)は4月以降、同一工事区域の分割数を、前年度と同じ2〜3を基本に当面の間「現場条件により適宜設定できる」ようにする。余裕期間制度は、工事着手日選択方式と工事着手日指定方式に加えて、4月から「任意着手方式」を導入する。
現場代理人と主任技術者等の兼務要件で「当面の間の特例監理技術者の兼務要件緩和」措置として、前年度は東部県土整備局か各総合県民局の各庁舎管内の二つの工事を対象としていたが、「各局管内の二つの工事」とする。また兼務要件は県土整備部の2億円未満の工事としていたが「国・地方公共団体発注で監理技術者の兼務が認められている公共工事」も加える。
新たな主任技術者等の配置要件として、経営業務管理責任者は、ICTの活用により営業所等で職務に従事し常時連絡できる場合、4月から専任を要しない主任技術者等との兼務を可能とする。鋼構造物維持修繕工事で監理技術者補佐は3カ月以上の雇用関係が必要だったが、4月から当面の間、開札日時点での雇用関係に緩和する。
生産性の向上では遠隔臨場とWEB会議の「発注者指定型」を試行する。5月以降、遠隔臨場は設計金額5000万円以上の土木工事と7000万円以上の営繕工事で試行し、「WEB会議」は設計金額1000万円以上の委託業務に適用する。
提供:建通新聞社