日本工業経済新聞社(群馬)
2022/04/07
【群馬】前橋市が上柴配水池の建設に着手
前橋市は富士見町石井へ、新たな配水施設として上柴配水場を建設する。劣化した小原目浄水場を新施設に切り替える計画。6月までに配水池の築造や電気設備などを一括とする施設築造工事を一般競争入札で公告する。ステンレス製の容量350立方m級の配水池を備える施設となっており、3カ年の工期で進める。2022年度の工事費として2億7000万円を確保。加えて、23〜24年度を期間とする債務負担行為で限度額4億2000万円を設定した。
建設予定地は富士見町石井の石井三区ふるさと公園の周辺。配水池は地上型の立方体で、容量350立方m規模。構造はステンレス製を採用する。近隣に立地する小原目浄水場が老朽化により劣化していることから、新施設完成後に切り替えを実施。水道施設の効率的な再編成を進める。
工事概要には、メインの配水池築造のほか◇弁室築造工◇場内整備工◇場内配管工◇電気設備工◇電気室築造工−の各一式が盛り込まれる。工期は約26カ月、24年度中に仕上げる。場外からの接続は別工事で対応することになる。施設の設計は協和設計事務所(前橋市)が手掛けた。
22年度水道事業会計における当初予算の水道施設更新事業には、3億3613万6000円を計上。うち、工事費として2億7000万円を充てる。また、23〜24年度を期間とする債務負担行為を設定、限度額は4億2000万円とした。
水道施設の再編成に向けて、市は荻窪受水場の築造工事を進行中。21年度からの3カ年工事となっている。2者JVを対象とする一般競争入札で公告。代表者は市内に本店、支店、営業所で要施工実績、構成員は市内本店を参加条件とした。同案件はヤマト・泉野建設JVが受注。予定価格は4億164万円だった。
新施設が完成した後に、小原目浄水場は解体工事を行う方針となっている。新しい施設が安定的に稼働した後に、具体的な施工スケジュールなどを検討することになりそう。
また、水道施設の再編成に向けては、中之沢浄水場(粕川町中之沢384−20)の築造を計画している。21年度に利根設計事務所(前橋市)へ詳細設計を委託、22年8月末の履行期限で作業を進めている。このほかに、中之沢減圧層や清里浄水場も更新に向けた基本計画を立案しており、これから詳細設計や更新用地の検討などを行うとしている。