国土交通省四国地方整備局は、山鳥坂ダムトンネル工事に技術提案・交渉方式の技術協力・施工タイプ(ECI)を適用する。これに伴い技術協力業務の委託先を決める公募型プロポーザルを2022年度第1四半期早々に公告する。
技術提案に基づいて選定した優先交渉権者と技術協力業務を契約し、別の契約で行う設計業務に提案内容を反映させた上で価格などの交渉を行い、交渉が成立した場合に施工の契約を締結する。業務の履行期間は8月〜23年3月31日。工事の入札は23年度第2四半期を予定。工事発注規模は15億円以上30億円未満。
ダムの本体工事に先立ち河辺川の流れを一時的に迂回(うかい)させるトンネルを建設する。土砂の搬出などの制約を踏まえた施工方法や、工事中の湧き水の発生などの可能性も踏まえながら安全確実に工事を実施することが求められるためECIを採用する。
工事概要は掘削覆工延長約680b、坑口工2カ所、呑口工、吐口工、吐口水路工各一式、上流仮締め切り工約4000立方b、下流仮締め切り工約500立方b、仮設工一式。工期は約22カ月。見積り活用積算方式、労働者確保に要する間接費の設計変更、余裕期間制度、週休2日試行の対象とする。
山鳥坂ダムは、愛媛県大洲市肱川町山鳥坂の肱川支川の河辺川に建設する堤高約103b、堤頂長約282bの重力式コンクリートダムで、洪水調節と流水の正常な機能の維持を目的とする。
提供:建通新聞社