石川県教育委員会事務局庶務課は、いしかわ特別支援学校高等部の新校舎建設にかかる実施設計業務を今年度中に委託した上で、同年度内の完了を目指す構えだ。
同校高等部(知的障害部門)の新校舎は、県立金沢向陽高等学校(金沢市大場町地内)の敷地内で増築(新設)する。中庭を中心に「ロの字型」に配し、建設規模はRC造・S造3階建て延べ約7600平方メートル。金沢向陽高校の既設校舎(RC造・S造4階建て延べ約1万300平方メートル)の改修も施す。
学校規模は、全27学級(9教室×3学年)、生徒数約200人を想定している。
また、いしかわ特支学校と金沢向陽高校の生徒同士が交流を図る、全国初の本格的な「インクルーシブ教育(障害のある者と障害のない者が共に学ぶ)」の実現に向けた工夫として、ハード面では両校の生徒玄関を共用とし、昼食時の交流を促すため、金沢向陽高生徒の利用も想定した広さの食堂スペースを確保。両校生徒と地域住民らの交流スペースも設ける。
2022年度当初予算に同建設事業費として総額3億2500万円を計上。今年度は新校舎の実施設計に着手するほか、建設予定地の埋蔵文化財調査にも取り掛かる。
建設工事については23年度に着工し、25(令和7)年4月の開校予定となっている。
基本設計は五井建築研究所が担当した。