日本特殊陶業(名古屋市東区東桜1ノ1ノ1)は、瑞穂区の事務所など旧本社施設の解体を検討していることを明らかにした。同社はこれに先立ち土壌汚染調査を実施。昭和区の江越北工場など3カ所で、基準値を超える汚染があったことを3月31日付で名古屋市に報告した。
跡地の活用方法や今後のスケジュールについて、同社は「いまのところ未定」と回答。ただ、旧本社事務所の南側に位置する名古屋工場(旧本社工場)は、今後も操業していく考えを示した。
調査の対象は江越北工場と江越南工場、西駐車場の敷地合わせて8349平方b。それぞれの土地は、過去にエンジン試験室や技術センター、めっき工場などで活用されてきた。
調査では基準値の15倍に相当するトリクロロエチレンや、1・4〜19倍に相当する六価クロム化合物などの他、地下水調査で5倍に相当するクロロエチレンを検出した。今後、六価クロム化合物など重金属類を検出した区画は土壌掘削、トリクロロエチレンなどVOCを検出した区画は原位置浄化を行うとしている。3施設の所在地は昭和区高辻町地内。
旧本社事務所は1957年に竣工。老朽化が進んでいるため、2022年3月に本社機能をアーバンネット名古屋ネクスタビル(名古屋市東区)へ移転した。事務所敷地の土壌汚染調査については、「後日改めて調査する」としている。事務所の場所は瑞穂区高辻町14ノ18。
提供:建通新聞社