建通新聞社(神奈川)
2022/04/01
【神奈川】横須賀市 電子契約を導入
横須賀市は2022年度の入札契約手続きに電子契約を導入した。本格活用に向け、4〜5月に興味を持つ企業に電子契約を試してもらい、課題を抽出する。その後、発注者側と受注者側の意見をすり合わせ、7〜8月には市のホームページに使用方法のマニュアルを掲載。下半期には、工事や委託の入札公告文に電子契約が可能である旨を盛り込む予定だ。
2021年1月に地方自治法施行規則が改正され、事業者署名型電子契約サービスの利用が可能になった。これまでよりも簡易な電子契約が可能になった状況を捉えた市は、21年4月から実証実験を開始。10月以降に事業者に対するヒアリングを重ねた結果、電子契約のメリットを理解し早期導入を求める意見が大部分を占めた。こうした状況を踏まえ、市は電子契約の導入を決めた。
従来の契約は、工事の場合には契約書類や契約約款、設計書、図面を製本し、割り印を押して印紙を貼り付けた上で、それを市役所に持参しなければならなかった。一方、市が導入した電子契約では、パソコンを開き、発注者が電子契約サービス提供事業者のクラウドにアップロードした契約書を承認するだけで完了する。
電子契約の導入について藤原仁契約課長は、「まずはスモールスタートで始めた。課題を抽出しながら対応策を事業者と一緒に考えていく」と導入の仕方と今後の流れに触れた。続けて、「印紙税がかからず、大量書類の保管場所も不要となる。コストと空間、そして時間の節約にもつながるので、メリットを実感いただきたい」とし、「事業者の負担軽減のため、電子契約の活用の輪を広げていきたい」と話す。 提供:建通新聞社