京都市は29日、美観風致審議会景観専門小委員会に旧富岡鉄斎邸拠点整備計画を諮問した(審議内容は非公開)。
京都市上京区の元府議会議員公舎の旧富岡鉄斎邸を巡っては、京都府が平成29年度にサウンディング型市場調査を実施。参加した4社からは、廃止して取り壊し別のものを建てるなど、様々な意見を聴取した。その後、府内部で活用方策を検討した。
府は、元府議会議員公舎を国内外へ日本文化等を発信し文化芸術を通して交流するための施設として、京都商工会議所(京都市下京区)に貸し付けることとし、令和3年2月議会に元府議会議員公舎の土地建物及び工作物を無償で貸し付ける議案を提出、可決した。
府が無償で貸し付けた対象施設は、元府議会議員公舎(京都市上京区室町通一条下る薬屋町424、425、429)の土地1266・62uと、W造切妻屋根(一部入母屋屋根)2階建、1棟、延351・03uの建物及び工作物(門扉、門戸、瓦葺き土塀その他の工作物)。
貸付けの目的は、国内外へ日本文化等を発信し、文化芸術を通して交流するための施設として財産を貸し付けることにより、文化芸術にとどまらず産業等の振興を図ろうとするもの。
貸付けの期間は、貸付契約締結日から令和5年3月31日まで。
現在、旧富岡鉄斎邸では、京都商工会議所の発注で元京都府議会議員公舎(旧富岡鉄斎邸)整備事業に伴う解体撤去工事がショウイン(京都市伏見区)の施工で進む。解体等工事期間は5月21日までの予定。