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　県淀江産業廃棄物処理施設計画地地下水等調査会の第８回会議が26日、米子市淀江町西原の米子市淀江文化センター（さなめホール）で開催された。会場には森田豊充県土整備部長らが出席し、リモートで参加した嶋田純会長（熊本大学名誉教授）ら委員５人と地下水の調査結果を共有した。今回が最終成果報告会となる予定だったが、「三輪山の清水」周辺で追加のボーリング調査が必要と判断されたため、次回に持ち越しとなった。
　議題は▽地下水シミュレーションの現況再現解析▽これまでの調査・解析結果のまとめ―の２点。
　地下水シミュレーションの現況再現解析に関しては、水循環解析・物質循環解析でいずれも再現性を得たと判断。地表水・地下水の影響検討については、これまでの調査で存在が示された第１〜第３帯水層それぞれの特性について解析結果を示した上で、▽解析範囲の地下水は水平方向の流動が卓越し、鉛直方向のやり取りが少ないこと▽計画地周辺の地下水の流れは第１〜第３帯水層のいずれも福井水源地には向かわない一方、一部が三輪山の清水近傍を流れる可能性があること―が指摘された。
　続いてこれまで行ってきた調査を振り返り、得られた解析結果を総括した。残された課題として、三輪山の清水の井戸深度・構造に関する情報はなく、かつ付近の地層が複雑であることを説明。湧水がどの帯水層から供給されているのか、地下水シミュレーションの結果からも水理地質学的判断が難しいと結論付けた。
　この結果を踏まえ、地下水の影響が不明瞭な三輪山の清水の取り扱いについて協議した結果、追加の調査が必要という意見で一同一致。今後、三輪山の清水近傍でボーリング調査を実施し、地質と地下水の水位・水質を把握して水理地質構造を明らかにすることを確認した。
　嶋田会長はこれから県と調整を進め、来年度に追加調査を実施。得られたデータをまとめ、早ければ夏から秋にかけて、次回の調査結果報告会を開催したいと回答した。

日刊建設工業新聞