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建設新聞社
2022/03/25

【東北・秋田】秋田エレクトロニクスが県、秋田市と立地協定

 電線やケーブル端末加工などを行う秋田エレクトロニクス(秋田市雄和平沢大面4 梅澤拓也代表取締役)は、秋田市河辺の県営七曲臨空港工業団地に本社機能を持つ新たな工場を建設する。地元業者に設計・施工を一括発注する予定で、これから選定作業に入る。
 同社は、東日京三電線の秋田加工課を、電子部品の販売を展開する第一電材(東京都調布市小島町3の66の9 梅澤代表取締役)がグループ化して昨年7月に設立。秋田加工課が生産管理や短納期対応に優れていたことから吸収を決めた。工場や医療現場で使われる大型電子機器の電線やコネクタなどを製造する。
 また第一電材は、コロナ禍を背景に国内外でリモートワークなどのデジタル化が加速していることを受け、販売に加え生産に力を入れることにした。これまでの秋田加工課のノウハウを生かして製造をさらに強化するため新工場を建設する。
 建設地は、同市河辺戸島七曲台地内の用地7000平方b。秋田加工課時代から働く従業員24人が通勤できる範囲内で、秋田空港が近いことから同団地に決めた。計画では、ここに2階建て、延べ2318平方bの新工場を建てる。世界情勢の変化による資材不足に対応し、建物の構造は施工業者に委ねる考え。
 現在は地元の数社から見積もりを取っている段階。雪が解け次第用地測量を行い、早々にも着工したいとしている。操業は来年12月から。操業後3年以内に従業員数を計70人にするとし、工場の増築や第2期、3期工事も視野に入れている。
 24日、梅澤代表らが県庁を訪れ、県、秋田市と企業立地に関する協定を交わしたほか、同社が誘致企業に認定された。協定書締結式で、佐竹敬久県知事は「デジタル化が進み、今後最も必要になる産業だ。県や市の発展に寄与してくれるはず」、穂積志市長は「女性の働く場が少ない雇用状況の中での進出は、雇用の創出や若い世代が秋田に残るきっかけ、賃金水準のベースアップにつながる」とそれぞれ期待した。
 梅澤代表は「ほかの県でも工場を設ける計画があり、秋田のノウハウを共有、活かして全国展開し、東北地方の力になりたい」と述べた。

 提供:建設新聞社