北陸電気工事(本店・富山市小中、矢野茂代表取締役社長)が富山市東黒牧の同社能力開発センター隣接地で建設していた「技術開発センター」が竣工し、24日に現地で内覧会が開催された。
昨年春から着工した同センターは、各部門が行っていた技術開発を集約するとともに、デジタルトランスフォーメーション(DX)による働き方改革を強力に推進。付加価値の高い技術力を進化・発展させ、施工力強化を全社的に展開しようと整備したもの。「技術の北陸電工」をアピールする技術開発の総本山と位置付ける。
内覧会には関係者、報道陣らが出席し、同社の北山克明技術開発センター所長が施設の特徴を説明した。
1階ホールに設けたボルダリングコーナーを紹介後、敷地内に構築した北陸初の4・7GHz帯によるローカル5Gネットワークをお披露目。ケーブルテレビ富山が提供するサービスを使用し、現場の遠隔管理システム等の実用化へ、研究開発を進めていく。
また、1階には、バスケットボールやフットサルができる体育館のほか、技能五輪選手を育成するガラス張りの施設も配置され、実際に若手社員が技能を磨く姿を披露した。同社開発品である感電防止のための「スマート警報器」の実証実験を行うための工作室、研究室も設けた。
2階には、ランニングコースやトレーニングジム、電子黒板を備えた講義室を設置。屋外施設として、高所作業車逸走体験エリア、掘削実習場外周ランニングコース、ビオトープなども整備した。駐車場は車188台、バス3台を収容できる。カーボンニュートラルを実現するための太陽光設備と蓄電池、EV充電器も設えた。
工事場所は、同社能力開発センター(職業能力開発校)に隣接する東側の敷地1万8910・64平方メートル。施設規模がS造2階建て、延べ床面積3167・98平方メートル。
施設設計と建築の施工は日本海建興、設備の設計と施工は直営。なお、この日は内覧会に先立ち、竣工式も執り行われた。