県総合企画部は、県内水道の統合・広域化について、県営水道と九十九里地域・南房総地域の水道用水供給事業体の統合をリーディングケースとして進めることとしており、統合に係る基本計画等を2024年度までに策定する見通しだ。4月の設置を目指している「統合協議会」において、策定に向けた議論を深めていく。また、22年度末をめどに水道広域化推進プランを策定する。
22年度当初予算で、「九十九里地域・南房総地域の水道用水供給事業体と県営水道の統合に係る基本計画等策定事業」に22〜24年度を期間とする限度額7900万円の債務負担行為を設定した。
10年3月公表の「県内水道の統合・広域化の当面の考え方」と、19年9月策定の「水道事業基盤強化に係る千葉県基本計画(千葉県版水道ビジョン)」においては、県が水源確保と水道用水供給事業を行い、市町村が末端給水事業を担うことを基本に据え、県営水道と九十九里地域・南房総地域の水道用水供給事業体の統合をリーディングケースとして取り組むこととした。
20年4月には、統合に係る基本的な事項を協議することを目的として、副知事を会長とする「九十九里・南房総地域の水道用水供給事業体と県営水道の統合協議会準備会議」を設置。22年1月までに5回の会議を重ね、議論が深まったことから、知事と市町村長等で協議を行う統合協議会を設置することとなった。
20年度においてはそのほか、水道広域化推進プラン策定支援業務を日水コンに委託するとともに、各事業体の財務や施設などの調整を踏まえたそれぞれの経営状況の分析や将来推計を行い、統合・広域連携に係る類型などの検討を実施した。
さらに、21年度から22年度にかけて、複数の類型について浄水場の統廃合や組織の効率化などを行った場合のシミュレーションを実施し、この結果を基に22年度末をめどに水道広域化推進プランを策定することとした。
なお、17日には21年度水道事業運営審議会を書面により開催し、県内水道の統合・広域連携などについて報告を行った。