県は2月定例議会に、「旧江戸川橋梁(仮称)((仮称)押切橋)」の千葉県側にあたる王子金町市川線の路線認定に関する議案を上程している。10日に行われた県土整備常任委員会であいさつに立った池口正晃・県土整備部長は、路線の認定に関して「葛南地域の都県境に新たな道路を建設するため、県内の部分を路線認定することについて議決を得ようとするもの」と説明した。旧江戸川橋梁新設事業は、東京都との共同事業として進めることとなっており、2021年12月には役割分担や費用負担を定めた協定を締結。渡河部については東京都が施行主体となり、それぞれ1/2の費用負担とする。県は、千葉県側の取り付け部の整備を行う。
旧江戸川橋梁は、橋長約0・8km(東京都取り付け部約0・3km、渡河部約0・2km、千葉県取り付け部約0・4km)で、旧江戸川を渡河し、東京都江戸川区江戸川1丁目と市川市押切にある市川浦安線の行徳駅入口交差点を結ぶ。整備により、都県間の交通混雑の改善とともに、災害時の代替性の確保などの防災力強化が期待される。
幅員構成は▽千葉県側取り付け部(26m)=自転車歩行車道3・5m×両側、側道路肩(自転車歩行車道側)1・5m×両側、側道3・25m×両側、側道路肩(車線側)0・5m×両側、車線路肩0・5m×両側、車線3・25m×両側▽渡河部(15m)=高欄0・25m×両側、自転車歩行車道3・5m×両側、路肩0・5m×両側、車道3・25×両側。
道路規格は第4種第1級、設計速度40km/h。
22年度から調査・設計・用地取得に着手し、25年度から本工事に着手、31年度末の供用開始を目指す。全体事業費は120億円。
なお、2月7日にウェブ会議形式で開かれた21年度第4回県土整備公共事業評価審議会では、事前評価における「22年度から事業に着手し、早期整備を図る」との対応方針案が了承された。
今回の認定区間は、旧江戸川橋梁上の行政境から行徳駅入口交差点まで。延長は0・4km程度とみられる。
池口部長は県土整備常任委員会において、22年度一般会計当初予算案をはじめとする24の上程議案について説明。主要事業として、道路ネットワーク事業と河川・海岸・砂防事業を挙げた。
道路ネットワーク事業については「特に、北千葉道路をはじめ、銚子連絡道路や長生グリーンラインなどのアクセス道路や地域に密着した道路の整備を推進する」とした。
河川・海岸・砂防事業に関しては「河道拡幅や護岸整備などの河川整備を進めるとともに、河道内に堆積した土砂撤去や竹木伐採などの推進により、河川本来の流下能力を確保するための予算を計上している」と説いた。