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建通新聞社
2022/03/17

【大阪】万博協会 大阪・関西万博の工事等発注予定を公表 建築7件など15件を4月以降公告

 2025年日本国際博覧会協会は3月15日、会場整備にかかる工事等発注予定を公表した。建築工事は200億〜250億円の工事発注規模の1件を含む7件を発注、4月以降できるだけ速やかに一般競争入札(総合評価方式)を公告する。早期に資材調達の準備に入り、3Rの推進やコスト縮減について受注者のノウハウを生かすことができるよう、実施設計から施工、工事監理、撤去までを一括する設計・施工一括発注方式を採用する。この他、エネルギー施設運用等委託を2件、土木工事を6件発注する予定だ。協会が万博会場整備の発注予定を公表するのは今回が初めて。
 建築の7件は@パビリオンワールド(PW)北東工区APW南東工区BPW西工区Cグリーンワールド(GW)工区D大催事場工区E迎賓館工区F小催事場工区―に分割する。対象はパビリオンや管理施設、営業施設、供給処理施設、大・小催事場、迎賓館など。大屋根(リング)も含まれ、PWの3工区に分けて発注する。
 200億〜250億円の工事規模となるのはPW南東工区。管理施設や供給処理施設などの7棟で延べ約3万4000平方b、大屋根の周長約640bの実施設計・建設工事・工事監理・撤去工事を行う。
 PW、GWの4件は7月に実施設計に入る予定で、先行して公告する。大・小催事場、迎賓館も上半期中には入札手続きを終え、10月以降に着手する。22年度は3月で完了する盛土の圧密期間に充てるため、実際の建築工事に入るのは23年4月以降となる。
 エネルギー施設運用等委託は、電気供給施設運用等委託業務と熱供給施設運用等委託業務の2件。上半期中に一般競争入札(総合評価方式)を公告する。受注者が設備を設置、所有、運用し、会期後に撤去するBOO方式を採用する。
 建築とエネルギー関連の入札に参加するJVの構成員数は2〜4者となる。
 土木工事の6件は園路基盤整備(会場基盤整備工事その1)、ウオーターワールドの表面固化(同その2)、上・下水道の仮設管路敷設(同その3〜6)。いずれも20億円未満の工事発注規模で、価格競争による一般競争入札を4月以降公告する。7月から工事を進める予定。JVの構成員数は2者程度を想定する。
 この他にも協会発注分として今後、テーマ館、静けさの森工区、ランドスケープ、交通施設などの発注を予定している。さらに協会施設以外に、参加各国や企業、政府・自治体などのパビリオンはそれぞれの実施主体が発注することになる。
 会見した万博協会の十倉雅和会長は「会場整備の工事発注予定が決まり、開幕に向けた準備作業は新しい段階に入る」と話した。

提供:建通新聞社