米原市は、私立高等学校の運動施設整備計画と公民で連携し入江地先で取り組む未整備の地区公園「(仮称)磯公園」について、昨年12月議会で承認を得た繰り越し事業費に基づく公園の基本設計を復建技術コンサルタントに委託。12月下旬にも業務をまとめると共に22年度は用地残地の取得と当初予算に措置を図る事業費556万円で測量や市民ワークショップを進め、公園整備の23年度の社会資本整備総合交付金への採択を目指す。順調に採択されれば実施設計から早ければ24年度にも初弾着工し、数ヵ年での施工を経て27年度中にも公園の供用を開始したい考えだ。
3月23日まで開かれる定例市議会に上程した22年度当初予算案には、公園検討事業として556万8千円を計上。内訳は、整備予定地の測量業務委託料470万円や約4回開かれる見通しのワークショップ経費など。公告済で3日に開札する基本設計は、入江地先で地域住民のレクリエーション広場としての利用を目的に計画する約2fの地区公園「(仮称)磯公園」について、今年度委託・完了した基本計画に基づき、公園骨格となる施設配置、諸施設形状、基盤施設、植栽等についての概略設計や、社会資本整備総合交付金の財源を前提とする整備計画や交付金申請の資料作成、ワークショップ支援を行う。委託期間は12月28日まで。基本設計は事業進捗を図るため年度内に着手する必要が生じ、21年度予算措置済みで執行する必要がなくなった進入路調査設計分の920万円やその他を変更し、去る12月議会で繰り越し承認を受けた計1372万円を事業費とする。
なお、同じく21年度当初に予算措置した公園の基本計画は、キタイ設計(近江八幡市)で完了。執行しなかった進入路調査設計は公園進入部が当初検討していた橋梁ではなく、幅約4bの水路にBOX構造物を活用する整備内容が採用される見込みとなったため。
「(仮称)磯公園」は、学校法人松風学園が運営する彦根総合高等学校(彦根市芹川町328番地)が新たな運動施設(グラウンド)整備を検討するにあたり、学校近隣の米原市入江で09年度に都市計画決定されている(仮称)磯公園予定地における民間によるグラウンド部整備を米原市へ申し入れたことがきっかけとなり、民間整備のグラウンドを市民にも開放し、米原市が公園部分を整備する「公民連携の新たなモデルとなる公園」として整備計画が具体化。
事業連携を受けて市では20年度から用地取得に着手し、21年3月に公設部分約2・0fのうち、約0・6fの購入手続きを完了。21年度は当初予算1800万円のうち880万円で公園施設内容を検討する基本計画を委託し、920万円で進入路の調査設計を予定していた(執行なし)。なお、民設による私学運動施設は20年度用地取得を完了、21年度民間で造成に着工し、22年度完了する見通し。市は22年度、ワークショップと並行し官民連携による公園の基本設計をまとめ、測量と残る公設部分約1・4fの取得を進め、順調にいけば23年度の社会資本整備総合交付金採択と実施設計、24年度の初弾着工としたい意向。
提供:滋賀産業新聞