愛荘町は10日、町議会3月定例会を開会。一般会計110億9400万円、特別会計(4会計)36億5653万8千円、企業会計(下水道事業)18億6084万5千円からなる総額166億1138万3千円の22年度(令和4年度)当初予算案などを上程した。会期は24日まで。
一般会計の対前年度当初比は、11・3%(11億2500万円)の増。普通建設事業費は、継続事業で着工3年目(最終年度)となる愛知中学校大規模増改築事業、町道愛知川栗田線道路改良工事移転補償費等、豊郷町建設事業(歌詰橋耐震補強)負担金、道路維持補修工事、西部地域土地改良事業などの増により、64・2%(8億1060万円)増の20億7286万円となっている。
企業会計(下水道事業)は、2・7%(5159万8千円)の減。一般・特別・企業を合わせた総額は8・0%(12億3192万2千円)の増。
町は、予算の編成にあたっては「21年度は『第2次総合計画』前期基本計画の最終年度であり、総合計画に掲げるめざすまちの姿『愛着と誇り、人とまちが共に輝く みらい創生のまち』の実現に向け、重点戦略である『ひとづくり』『しごとづくり』『まちづくり』の3つのプロジェクトの推進に必要な施策に重点的に予算を配分した」とし、「また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止と、ウィズコロナ下での社会経済活動の再開に向けた対応と、次なる危機への備えを引き続き図るなど、実情に応じた効果的・効率的できめ細やかな施策を、国の予算を活用しながら講じた」としている。
重点施策は、学力向上・教育環境の充実のため取り組みを進めている愛知中学校大規模増改築事業(20〜22年度)の最終年度の事業費12億8751万6千円を計上。管理棟・武道場の建築工事や体育館・中央棟の改修工事及びその他外構工事を行ない年度末の完成を予定。
また、国道8号から中山道、町役場愛知川庁舎を結ぶ町道愛知川栗田線については、JR能登川駅から国道307号に連結するバス路線となっているが、沿線に住居や店舗が立ち並び、バスなど大型車両の離合ができない状況であることから、歩行者も車両も安心して利用できるよう拡幅工事に向け、継続して用地取得及び建物移転補償の取り組むとして事業費2億3830万4千円を計上した。
更に、20年度から22年度を事業実施期間として進めているウォーカブルタウン創造事業には、事業費3216万1千円を計上。近江鉄道愛知川駅や中山道、観光交流拠点などを結ぶ地域を中心エリアと位置づけ、まちの個性を活かした持続可能なまちづくりの実現に向け、「まちなかの賑わい」「魅力体感」「観光まちづくり」―を柱に「居心地がよく、歩きたくなるまち」の創造のため、個々の資源の磨き上げ、各交流拠点間のネットワークの確立など、コロナ収束後の反転攻勢に向けた新たな「人の流れ」や「稼ぐ力」を生み出し、当エリアを中心に自走できる仕組みの構築を目指していく。
空家等については、地域の重要な不動産ストックととらえ、地域経済の活性化や移住施策など地域振興につなげるため、新規に実態調査を含む空家等対策計画改定に取り組むほか、利活用(改修)のための補助事業の実施などに取り組むとして事業費2112万1千円を計上した。
提供:滋賀産業新聞