建通新聞社(神奈川)
2022/03/08
【神奈川】横浜市 中田南雨水幹線23年度発注目指す
横浜市環境創造局は、郊外部の浸水に対する安全度を向上させるため、(仮称)西部処理区中田南雨水幹線下水道を2023年度から約6カ年で整備する。時間降雨量50_対応。
22年度に詳細設計を進め、23年度の工事発注を目指す。立坑とシールド工、マンホール築造などに分割発注する方向で、二次覆工を施すかは検討中。27年度までに幹線を築造し、28年度に取水管きょを築造。29年度の供用開始を目指す。
郊外部で過去に浸水被害を受けた地区と、整備目標水準に達していない地区を重点的に優先整備し、浸水被害を解消する。
対象は泉区中田南地区の流域約97f。同地区はこれまでも浸水被害が繰り返し発生しているが、既存水路の周辺には家屋が密接し、排水能力を向上させるための水路拡幅や掘り下げなどは困難。そこで、大雨時に排水能力が不足している既存水路から雨水を取り込み、排水能力のある区間まで雨水を安全に流下させ、既設の東中田第二雨水幹線に排水することにした。
鯉ケ久保ふれあい樹林に深さ約15bの発進立坑を築造し、葛野小学校までの約1050bにシールド工法で内径1350_の雨水幹線(バイパス管)を掘進する。
葛野小グラウンドの到達立坑は深さ約20b。ここで既設の東中田第二雨水幹線に接続し、取り込んだ雨水を排水する。完成後に既存水路から発進立坑までの約2b区間に内径1650_の取水管渠を整備し、大雨の際にここで雨水を取り込み、勾配のあるバイパス管で流下する設計だ。
建設地は泉区中田南1ノ19ノ3〜5ノ15ノ11、流域面積は約97f。
設計は日本設計(横浜市中区)が担当。
総事業費は22億円
中田南雨水幹線下水道整備事業の総事業費は約22億円で、このうち設計費が7000万円、測量費が300万円。工事費は21億3000万円で、内訳はシールド工事費が19億2000万円、立坑築造が1億4000万円、マンホール築造が2000万円、付帯工が4000万円、取水管築造が1000万円の見込み。