千葉国道事務所は、パブリックインボルブメント(PI)の導入を視野に「千葉県湾岸地域における規格の高い道路計画」と「千葉北西連絡道路」の検討を進める。計画段階評価後における事業の進め方を定めるため、3日に「R4千葉国道管内道路網計画策定プロセス検討F8業務」の簡易公募型プロポーザルを公告した。委託期間は、6月上旬から2023年3月24日。
業務においては「千葉県湾岸地域における規格の高い道路計画の基本方針」に基づく規格の高い道路計画と、「千葉北西連絡道路検討会」で検討している千葉北西連絡道路について、「構想段階における道路計画策定プロセスガイドライン」の主旨を踏まえ、計画策定プロセスの設計などを行う。
具体的には、計画段階評価後に意見の聴取などが必要な関係機関・関係者などを抽出し、機会や進め方などの具体的な方法を検討。さらに、ホームページやニュースレターなど、計画について周知を図るためのツールを提案する。さらに、有識者委員会の運営支援を担う。
規格の高い道路計画に関しては、20年5月26日の第2回千葉県湾岸地区道路検討会を経て「千葉県湾岸地域における規格の高い道路計画の基本方針」を決定。広く関係者の意見を把握しながら検討を進め、速やかに計画段階評価手続きに着手することとした。
ルートについては、早期に整備効果を発揮するため、まずは東京外かく環状道路高谷ジャンクション周辺から、京葉道路蘇我インターチェンジ周辺ならびに館山自動車道市原インターチェンジ周辺までの湾岸部において検討を進めることとなっている。
千葉北西連絡道路に関しては、野田市〜印西市の利根川沿いルート約36kmの具体化に向け、千葉北西連絡道路検討会を設置。21年8月30日に第2回会議が開かれ、事務局は、沿線市と個別協議・調整を行った上で基本方針を策定する必要があるとの考えを示した。
出席者からは、千葉柏道路として検討していた期間を含め、計画の具体化までに時間を要していることから「事業の加速化が必要」とする意見が寄せられた。また、利根川の堤防強化と連動した整備を求める声が上がっている。
なお、簡易公募型プロポーザルにおいては、同種業務として道路事業(自動車専用道路・高規格幹線道路・地域高規格道路)におけるPIもしくは合意形成に関する業務、また類似業務として道路事業におけるPIまたは合意形成に関する業務の実績を求めている。