船橋市は4日、船橋市海老川上流地区土地区画整理組合の設立を認可した。これに伴い「海老川上流地区土地区画整理事業の決定」ほか2件を都市計画決定。また、県は「都市計画区域の整備、開発及び保全の方針の変更」と「区域区分の変更」について都市計画決定した。事業施行期間は、2033年3月31日まで。事業計画では、21〜32年度の工事費総額を168億2200万円としている。
土地区画整理事業の施行地区の区域は、高根町、東町、米ケ崎町、飯山満町1丁目、夏見5丁目・7丁目の各一部で、面積約42・3ha。
今後は、組合により道路や造成などの基盤整備に着手し、23年度には仮換地指定を済ませ、29年度ごろまでにまちづくりの概成に至る見込み。清算などを経て、33年3月31日の事業完了を目指す。
市は「ふなばしメディカルタウン構想」に基づき、市立医療センターの区域内への移転建て替えを計画。さらに、東葉高速鉄道により新駅が設置される。両施設の開業は26年度末の見込み。
22年度一般会計当初予算案で、土地区画整理事業の事業費の一部を助成するとともに、県が組合に対して助成する都市計画道路整備費の一部を負担するため、海老川上流地区土地区画整理費として4億9100万円を確保。
さらに、新駅概略・詳細設計に係る負担金、新駅に関する費用便益分析委託、新駅概略・詳細設計照査業務委託を盛り込んだ海老川上流地域づくり促進費1億5755万6000円を計上した。加えて、東葉高速線新駅設計照査業務委託料に限度額2211万円、東葉高速線新駅設計負担金に限度額1億1280万2000円の債務負担行為を設定。期間はいずれも23年度まで。
22年度病院事業会計当初予算案には、医療センター建て替えの基本設計業務委託など4億775万円を措置するとともに、実施設計業務委託に22〜23年度を期間とする限度額6億3980万円の債務負担行為を設定している。
なお、1月18日にホテルポートプラザちば2階ロイヤルUで開催された県の第195回都市計画審議会では「都市計画区域の整備、開発および保全の方針の変更」と「区域区分の変更」に絡み、海老川上流地区の開発による下流域での洪水浸水などの影響を危惧する声があることに話題が及び、十分な市民説明などを行うよう意見が付された。
区画整理事業においては調整池6か所・貯留量合計約5万2930m3を整備し、雨水の流出を抑制。また、二級河川海老川水系河川整備計画に基づき、毎時約50oの降雨に対応できるよう河道整備などを行うこととなっている。