香川県は、民間のノウハウや資金を活用する設備更新型ESCO事業を導入し、県施設の設備機器の省エネルギー化を検討している。2022年度に事業者を募集し、23年度に設備機器を更新するとともに、省エネルギー化の管理期間を設ける予定だ。
対象施設については、設備機器が老朽化している中規模の県施設1カ所を選定する。モデル的な導入として省エネルギー化の効果や、事業手法について検証する。老朽化した設備機器の更新費用を別途積み上げ、通常のESCO事業と一体的に発注する「設備更新型ESCO事業」を採用する。
県では14年度、さぬきこどもの国(高松市香南町由佐3209)を対象に、省エネルギー化の設備交換で縮減する光熱水費を設備の施工、維持管理に充てる通常のESCO事業を導入したことはあるが、設備更新型は初の試み。
県は地球温暖化防止に向けて率先して環境負荷低減に取り組むことを目的に、21〜30年度を計画期間とする「かがわエコオフィス推進事業案」を22年2月に策定。施策の一つとして温室効果ガス排出量の削減に向けた施設、設備の省エネルギー化のため、ESCO事業の活用をはじめ、エネルギー管理システム(BEMS)の導入や、県施設の新築や改修時の最新の技術動向を踏まえたZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化の検討などを盛り込んでいる。
提供:建通新聞社