トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

日本工業経済新聞社(群馬)
2022/03/02

【群馬】富岡甘楽広域組合は消防本部の建て替えへ22年度は実施設計と建設工事


富岡甘楽広域市町村圏振興整備組合は消防本部・富岡消防署建て替え事業で、石井設計(前橋市)がまとめた新施設の基本設計段階における整備概要を明らかにした。新庁舎はRC造3階建て、新庁舎の西側に附属する車庫はS造平屋、車庫を含んだ新庁舎の延べ床面積は2543・72uとなる。2022年度に実施設計および建設工事の発注を計画している。実施設計業務については4月に行われる入札審査会で委託方法などを決める。建設工事の発注時期は検討中。
新施設は富岡市田島地内の敷地約8000uに建設する。消防本部の新庁舎を中心として北側に訓練塔B、北西側には訓練塔A、西側に倉庫・車庫棟、南西側に土のう置き場や自家給油所、南側には駐輪場を設ける。自家給油所は土のう置き場の南側に配置する。職員用駐車場は自家給油所の南西側に13台分、庁舎西側に附属する車庫の北側には24台分、訓練塔Bと訓練塔Aに挟まれた敷地北側で13台分のスペースを確保する。庁舎南側には来庁者用駐車場として車いす用1台と一般用5台の合計6台分設ける。隣地との境界には防音フェンスを設置し、近隣住民へ配慮する。
各施設の概要は◇庁舎(RC造)・車庫(S造)=3階建て、延べ床面積2543・72u、建物高13・26m◇訓練塔B=S造3階建て、延べ床面積66・27u、建物高11・7m◇訓練塔A=RC造5階建て、延べ床面積207・35u、建物高18・7m◇倉庫・車庫棟=S造平屋、床面積284・04u、建物高4・6m◇土のう置き場=S造平屋、床面積16・16u、建物高4・33m◇自家給油所=S造平屋、床面積22・5u、建物高4m◇駐輪場=アルミ製平屋、床面積26・26u、建物高2・42m−となる。
庁舎1階に◇来庁者対応窓口◇署長室◇救急消毒室◇救急物品庫◇待機室◇出動準備室◇食堂談話室◇浴室◇仮眠室(14室)−を配置。2階には消防本部エリアと生活エリアを設ける。消防本部エリアに消防長室や小会議室、指揮作戦室、トイレ、物品庫、本部事務室を配置する。生活エリアについてはロッカー、休憩室、仮眠室(15室)を整備。また、女子専用エリアも設け、入口はセキュリティで管理する。3階はトイレ、収納、機械室、屋内訓練室のほか、職員の研修で使用する大会議室や幼児や児童などが訓練塔で隊員の実施する訓練を見学するスペースも設ける。大会議室は可動パーテーションで部屋を区切れるように整備する。
新庁舎の外観はモノトーンの白やグレーを基調に茶系のレンガ色を1階の外壁やルーバーなどのポイントに用いることにより親しみを感じられるよう配慮する。外壁は高耐候塗装とし、低層部にはタイルなどのメンテナンスフリーの素材を使用する計画。
内装は地場産材などを採用。庇の軒天には木のテクスチャを用いることで、タイルやガラスなどの端正な素材とコントラストをつける。
車庫は押出成形セメント版を使用。オーバースライダーにはFRPを採用し、車庫内の活動が外部に見えるよう配慮する。車庫の上には50kWの太陽光発電設備を搭載する。内部には緊急車両用12台分の駐車スペースや油庫、乾燥室、充填室などを設ける。
22年度組合当初予算に関連費用として23〜24年度を期間とする債務負担行為に建設工事および工事監理業務委託料14億913万1000円を限度額に設定した。また当初予算には、実施設計委託料7040万円、用地造成工事費5800万円、用地造成工事設計業務委託料342万1000円を盛り込んでいる。用地造成工事や設計業務の発注時期については、富岡市と協議し決める。