県文化スポーツ部文化財保護課は、幻の安土城復元プロジェクトの一環である「県立安土城考古博物館展示リニューアル」について、今後のスケジュールを明らかにした。
第1展示室のリニューアルを第1期工事とし、22年度に実施設計、23年度に工事を行い、24年度を開館準備(枯らし期間)とし、25年度のオープンを目指す。第2展示室のリニューアル工事については、第2期として26年度以降に実施する。
展示リニューアルとなる基本方針では、施設の整備概要として、安土城店主復元イメージ展示の新設や、速報展示、風土記の丘のガイダンス展示の新設、安土城・信長・戦国の世界を体感できるように整備を図っていくが、現状の財政状況を勘案して、時期等については調整―としている。
事業推進計画は、展示リニューアルのスケジュールとして、第1展示室は、26年の安土築城450年祭で主要会場として活用を目指しており、第2展示室については、26年度以降の早期に取り掛かっていき、プロジェクトの中核施設としての機能を維持し続けるため、休館せずに段階的に着手していく予定。
県では、安土城考古博物館のリニューアルについて、「幻の安土城」復元プロジェクトの中核施設としての機能強化が必要と判断。設備・展示物が老朽化し、最新の調査研究成果が反映されていない、手法が陳腐、公開承認施設の機能維持―等のことから、展示を見直す背景となった。
また、同課では、幻の安土城復元プロジェクトについて、デジタル技術を活用した「幻の安土城」の見える化を進めていく考えを示しており、21年度に調査計画策定に着手する。今後は、安土城の全容解明に向け、令和の大調査とする調査整備計画を策定し、未調査部分の発掘調査の実施。建物が無くても石垣を見にくる観光客のためにも、「石垣等を見せる」という整備を進め、環境整備や、樹木の整理等を図っていく。そのスケジュールについては、21年度から25年度に同計画を策定し、26年度の「安土城築城450年祭」に向けて事業を進めていく考え。
提供:滋賀産業新聞