富山県議会2月定例会は1日再開され、公共施設等の適正な総合管理に関する代表質問に対し、新田八朗知事は「2022年度に利用予測調査を行い、保有総量の適正化と計画的な更新・配置に努めていく」との考えを示した。
県有施設のうち50年以上経過している建物が21・4%、30年以上が全体の67・3%となり、老朽化が進んでいる。新田知事は「必要とされる行政サービスを提供するため、ファシリティマネジメントが大切」と捉え、長寿命化や集約・転用、市町村との役割分担による施設のあり方を検討するとした。22年度は県有施設の現況調査に取り組み、土地利用状況や利用者の居住範囲、将来人口推計をもとにした利用ニーズの変化を把握する。
大型施設整備のPFI導入では、「武道館は実施設計以降のBTO方式、高岡テクノドーム別館は管理運営以降のO方式を採用した」と説明。事業者選定にあたり地元企業の参加、県内素材・技術の活用を加点評価し、武道館で基本設計に対するVE(改善提案)を受け付ける。今後は、「とやま地域プラットフォームに参画するほか、新設の行政経営室でPFIのノウハウ蓄積を図る。着実に整備を進めていく」と強調した。
老朽化が進む富山児童相談所について、22年度は現行組織を発展的に改組した検討委員会を立ち上げ、「施設規模、関係機関との連携、人材育成を含め、機能強化に向けた基本計画を策定する」と述べた。