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建設経済新聞社
2022/02/28

【京都】若者・子育て世帯の定住促進へ 既存住宅活用の新規事業着手

 京都市は、若者・子育て世帯の定住に向け、民間事業者と連携した既存住宅の改修や建替え等による利活用を促進する新規事業に着手する。
 京都市では、20代〜30代の若者・子育て世帯が近隣府県や京都府南部などの近郊都市に流出しており、これらの世代のニーズに合った経済的に手が届く住宅の供給が重要になっている。
 一方、市内都心部の路地には、現状では建替えや大規模修繕等ができない住宅が多くあり、これらは活用されず老朽化が進み、空き家となっている課題も抱える。
 こうした状況を踏まえ、若者・子育て世帯の定住のため、民間事業者と連携した既存住宅の利活用・更新を促進する取組を始める。
 路地のみに面した土地での建替えや大規模改修を促すため、不動産事業者や、金融機関、建築士、不動産鑑定士等の専門家とのケーススタディと協議を行い、建築基準法の許可を受け再建築が可能となる土地についての融資や流通が円滑化する仕組みを構築し、普及を進める考え。
 また多様なニーズに応える住情報の発信を強化。京安心すまいセンターのホームページ等で相談者のニーズに応じた事業者を選べるよう、実績のある事業者を検索・絞り込みができる仕組みの構築を行う。地域の住情報や、多様で魅力的な住まいや暮らしの実例、既存住宅の改修事例など、活用意欲を喚起するためにホームページやSNS等を活用し情報発信を行う。市内企業や大学に向けては、就職や結婚、出産、子どもの進学などのライフイベントを迎える従業員などを対象に、住まいに関する様々な情報の発信及び相談会を行う。
 都市計画局は、令和4年度当初予算案に若者・子育て世帯の移住・定住促進事業として2190万円を新規計上した。