キョーリン製薬ホールディングス(荻原豊代表取締役社長)は24日、子会社のキョーリン製薬グループ工場(東京都千代田区、大野田道郎代表取締役社長)が高岡市で高岡工場を建設することを決めたと発表した。
設計・施工は、清水建設が担当。今年8月の着工、2023年10月の竣工をそれぞれ予定している。稼働開始は24年4月を目指す。投資予定額が約100億円。
計画によると、医薬品の生産数量の拡大に伴い、グループ工場全体として製品供給能力の強化が必要となったことから、新たに高岡工場を建設することにした。
建設規模は、S造3階建て延べ2万1091平方メートル(建築面積7262平方メートル)。工事場所が高岡市ICパーク8番の敷地4万2457平方メートル。19年に高岡市から取得していた。
新高岡工場は、約20億錠の内服固形剤の生産能力を有し、GMPのさらなるレベルアップを実現できる施設として整備。各種作業の省力化や製造効率の向上を図り、安定供給と低コスト生産を達成していく。
環境面では、既存の生産拠点よりもCO2排出量を大幅に削減できる設計とするだけでなく、液化天然ガス(LNG)などクリーンなエネルギー、水力発電などの再生可能エネルギーの積極的な活用により、環境負荷軽減を進める。
主に後発医薬品の製造を行う井波工場(南砺市)は、施設拡張や設備増設が困難であり、老朽化が進んでいることから、生産機能を高岡工場に随時移管する。移管後の井波工場の活用方法はこれから検討する構え。