大阪府は、府中央卸売市場の再整備で、基本計画策定支援等業務の公募型プロポーザルを公示した。再整備に当たり、施設規模やPPP/PFIなどの整備手法の検討を行い、基本計画案をまとめる。応募書類は3月22日まで受け付け、3月下旬〜4月上旬に選定委員会を開き、最優秀提案者を選定する。委託上限額は1億3904万円(税込み)。
業務内容は基本計画素案の作成と基本計画案の作成(業務の全体作業工程の検討、作業進捗管理)、再整備検討会議の企画運営など。
基本計画素案では▽市場機能の強化内容▽施設規模の検討▽施設配置計画▽余剰地または余剰空間の活用案▽市場施設内の物流動線計画▽工事工程(仮設施設などを考慮したローリング計画を含む)▽整備スケジュール▽概算整備費▽整備資金の調達方法、施設整備・管理運営費の収支シミュレーション▽各種法令、整備補助制度や課題などの整理―を検討する。
さらに同案の作成に当たり、▽将来の府市場で強化すべき市場機能の整理、公民の役割分担の明確化▽再整備で生じる余剰地などの活用条件の整理▽余剰地を含めた市場敷地内の効率的な物流動線の検討▽余剰地の活用も加味した施設規模の検討▽整備手法の検討、比較資料の作成(PPP/PFIなどの各事業スキームやスケジュール、リスク分担検討など)―に留意することを求める。
この他、現時点で想定可能な建て替えによる再整備の課題(卸売場、仲卸売場、買荷保管積込所などの適正な規模、ローリング工事計画の適切かつ最短な実施プランなど)の解決方策の提案、府と場内事業者の役割分担の提案、民間資本の活用を前提に大阪府の財政負担軽減や場内事業者の使用料負担の抑制が見込める再整備手法の複数提案を求める。
委託期間は2024年3月29日まで。順調にいけば24年度に基本設計に入るとみられる。
府はこれまで、全面建て替えの場合、必要な施設の総延べ床面積を市場施設部分6万平方b、関連施設部分3万平方b、駐車場5万平方bの計14万平方b程度を想定した提案を求めていた。
21年度の再整備に係る市場調査では「建て替えによる再整備が有効」「民間事業者の投資意欲が高い」といった結果が得られたため、今回委託する業務で再整備を具体化する。
同市場の所在地は茨木市宮島1ノ1ノ1。敷地面積は20万1351平方b。
20年度の同市場の在り方検討調査は流通研究所(神奈川県厚木市)が担当。
提供:建通新聞社