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建通新聞社(神奈川)
2022/02/18

【神奈川】横浜市 CCUS活用で成績評定で加点

 横浜市は建設キャリアアップシステム(CCUS)の普及を図るため、2022年4月1日以降指名または公告する工事でCCUSを活用する建設業者に対し、工事成績評定で0・4点加点する。また、建設現場の遠隔臨場を試行し、受発注者の作業効率化を推進する。いずれも対象工事の規模や工種を問わない。建設業の生産性向上を支援する。
 CCUSの活用は、受注者が希望する工事を対象に実施する。施工計画書の作成時にCCUSの活用を申し出て、受発注者間の協議で実施を決める。
 実施の確認は、受注者がCCUS登録業者であることの確認書類と、カードリーダーの設置確認書類、就業履歴の確認書類の提出で行う。
 総合評価落札方式での扱いはまだ検討段階だが、22年度から評価項目に加えることになりそうだ。
 市では昨年夏に行った業界団体との対話会でCCUS活用の方針を説明しており、その時点での登録業者数は、市内業者全体の3割程度だったという。市ではまずCCUSを知ってもらい、少しでも事業者登録が進むことを期待してスタートを切る。
 県内では相模原市が21・22年度競争入札参加資格の主観点評価項目に「建設キャリアアップシステムへの登録」を加え、登録事業者に評価点を加点している。

遠隔臨場を試行

 横浜市では受発注者の作業の効率化に向けた新たな取り組みとして、22年度から遠隔臨場を試行する。ウェアラブルカメラなどで撮影した映像と音声を、Web会議システムなどを利用して臨場を行うもので、建設現場の▽段階確認▽材料確認▽立会―などの作業に適用する。現場不一致や事故報告などでの活用も期待する。
 試行対象工事は特記仕様書に「発注者指定型」と明示する他、契約後に受注者が自発的に希望する「受注者希望型」も可能とし、いずれも受発注者間で協議して実施を決める。
 実施した場合でも工事成績評定への加点はないが、実施の効果が認められれば、該当する項目で加点対象となり得る。
 市ではこれらの取り組みにより「建設業の生産性向上に寄与できれば」(財政局公共施設・事業調整課)と話す。 提供:建通新聞社