大規模な水害に備え県は17日、千代川圏域の県管理河川に「流域治水」の考えを積極的に取り入れて協議する方針を決めた。昨年7月の豪雨では各地道路や家屋などに浸水被害が相次いでおり、内水氾濫対策も議論の対象とし、国と市町とともに治水対策に取り組む。
同日、書面方式であった千代川圏域減災対策協議会で「流域治水」の推進を確認した。
2017年5月に発足した国と県、市町で組織する協議会では、これまで外水による浸水被害を中心にハード・ソフト対策を検討。流域治水については内部に部会を設けていた。
昨年の7月豪雨では、鳥取市吉成南町の清水川をはじめ、同市千代水地区の大井手川や晩稲川など各地に内水被害が発生。これらを受けて、協議会では内水氾濫対策も議論の中心に据え、田んぼダムなど流水の貯留機能を含め地域全体で水害を軽減させる「流域治水」に向けた取り組みを検討する。
県河川課は「協議会に分科会を設置し、今後、個別カ所の内水対策の協議を始めたい」と話している。
同様の取り組みは17日までに天神川と日野川の各圏域河川でも確認した。
日刊建設工業新聞