徳島県は、一般会計に前年度当初比1・8%増の総額5239億8000万円を計上する2022年度当初予算案を発表した。今回の予算案は、国の経済対策に即応するための「22年度16カ月予算」として、21年度11月補正と同2月補正予算案、22年度当初予算案を一体的に編成しており、16カ月予算の一般会計総額は5604億円。公共事業規模としては16カ月で1056億円(前年度比34億円増)を確保する。大規模事業では国府支援学校の新校舎の工事着手を目指している。
「新次元の分散型国土」創出に向けた「県土強靱(きょうじん)化の加速」を目指した県の公共事業費は、21年度11月補正が164億円、同2月補正予算案が60億円、22年度当初予算案が731億円で、これに国の平準化加速枠100億円を合わせた計1056億円が「22年度16カ月予算」の公共事業費。当初予算と16カ月予算はいずれも飯泉嘉門知事就任後、最大規模となっている。
16カ月予算は「GX(グリーントランスフォーメーション)」「DX(デジタルトランスフォーメーション)」を推進エンジンに、三つの国難(新型コロナ、人口減少、災害列島)を打破することを目的とする。県単維持補修費88億円についても前年度から11億円増加し過去最大となっている。11月補正に公共事業費を計上した工事箇所は、12月の国の補正予算もあり順次執行を開始し、工事を進めていく。今後、国の平準化加速枠予算により、公共事業の平準化と執行をさらに加速する見通し。
22年度当初予算案(4月〜23年3月)だけを見ても、投資的経費は850億8392万円で前年度当初比で5・3%増。このうち補助事業費464億8097万円は6・4%増、単独事業費195億3177万円は1・8%増、災害復旧費105億4910万円は7・7%減、直轄事業費85億2208万円は31・4%増。その他、維持補修費99億5000万円は13・2%増となっている。
提供:建通新聞社