建通新聞社(神奈川)
2022/02/15
【神奈川】横須賀市 新港地区に新ふ頭20ha整備へ
横須賀市は、新港地区に面積約20fの新たなふ頭を整備する計画だ。整備場所は新港ふ頭の南東側で、ノジマモールやうみかぜ公園の北東側。2022年度当初予算案に1220万円を計上しており、環境調査に向けた調査・検討と整備計画地区の深浅測量を進める。23年度に土質調査と環境調査を実施し、24年度に基本設計と公有水面埋め立て免許願書を作成する。25年度には実施設計をまとめ、ふ頭の埋め立て工事や岸壁の整備工事に着手する。工事は2期に分けて進める計画。各期4〜5年で完成を目指す。埋め立て土量は約280万立方bを見込む。
市は横須賀港全体の将来像を見据え、横須賀港の港湾区域(追浜から野比までの海岸線延長約61`)を、▽追浜地区▽深浦地区▽長浦地区▽本港地区▽新港地区▽平成地区▽大津地区▽馬堀地区▽走水地区▽鴨居地区▽浦賀地区▽久里浜地区▽野比地区―の13地区に分け管理している。
最近の傾向としては船が大型化しており、マイナス(水深)10bの新港ふ頭では接岸できない大型船が増えてきているという。また、横須賀〜九州(新門司)を結ぶフェリーの運航開始により、新港地区での船舶の利用が輻輳するようになった。こうした状況に加え利用者の利便性や安全性を踏まえ、新ふ頭を整備することとした。
新たなふ頭は、矩形(四角形)に整備する計画。25年度に着手する計画の1期工事では、4〜5年の工期で新港ふ頭側の約10fの埋め立て工事や岸壁整備工事を実施する予定。マイナス12bの岸壁を整備し、大型船を受け入れる体制を整える考えだ。1期工事が完了後、4〜5年かけて残り10fの2期工事を進める。
新たなふ頭に、大型の自動車専用船や大型の冷凍マグロ運搬船に対応する施設の整備を進め、新港ふ頭から完成自動車輸送機能と輸入水産品受け入れ機能を移転する。また、航路間の積み替えも可能とする国内複合一貫輸送網における結節機能を強化し、内貿ユニットロード航路の拠点形成を目指す。今後、漁業協同組合などと協議するとともに、さらに必要な施設内容を検討する。 提供:建通新聞社