平井伸治知事は10日、米子―境港間を結ぶ高規格道路の早期事業化を国土交通省の村山一弥道路局長に要望した。これに対し村山道路局長は、実現すべき路線と同調しつつも、財源などの課題解決も必要との認識を示した。
要望は国交省とリモートで行われ、平井知事は沿線2市1村の伊木隆司米子市長、伊達憲太郎境港市長、中田達彦日吉津村長とともに事業凍結されている米子IC―米子北IC間の早期事業化と、整備計画の具体的な検討を求めた。
村山道路局長とのやり取りは非公開。要望後、平井知事は国交省側から「ぜひ実現しなくてはならない路線だと考えている。ただ、かなりの事業費もかかる」と言われたと説明。また、凍結解除の事務手続き課題や、市街地を走るルートの検討には地元が協力する必要性にも触れられたという。
平井知事は「重要な物流の道で、命をつなぐ道でもある。長年の懸案に何とか第一歩を踏み出せるようにしたい」と述べた。
このほか米子自動車道(蒜山IC―米子IC間)の4車線化を国交省とNEXCO西日本に要望。平井知事によると、国交省からは「財政投融資を活用する予算に限りがあり厳しいが、着実に進めるようにしたい」との回答があった。
日刊建設工業新聞