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建通新聞社(中部)
2022/02/15

【三重】三重県が2022年度当初予算案を公表

 三重県は2月14日、防災・減災、県土の強靱(きょうじん)化や新型コロナウイルス感染症対策などに重点を置いた2022年度当初予算案を公表した。一般会計には8194億2937万円を充て、21年度当初予算から312億円(対前年度比4・0%増)を増額した。4年連続で前年度を上回り、過去最大となった。
 同日公表した2月補正予算案には148億円余りを付け、1月補正予算と合わせた15カ月予算ベースでは8593億1937万円となり、20年2月補正予算を含んだ21年度当初予算から4・6%増加した。普通建設事業費は対前年度比9・1%増の961億3109万円、15カ月予算ベースで3・7%増の1233億3676万円。予算全体では、特別会計が対前年度比5・8%増、企業会計が同2・6%増で、総額を同4・4%増の1兆2147万8864万円とした。
 歳入面では、新型コロナウイルスの影響から持ち直しつつある経済動向を踏まえて県税279億円、地方交付税127億円の増収を見込み、新型コロナウイルス感染症対策への関連予算や県土の強靱化、観光客誘客などに予算を配分した。
 予算の重点ポイントを見ると、コロナ対策や県土の強靱化をはじめ、カーボンニュートラルに向けた取り組み、地域の活力を高める産業づくりなどに力点を置いている。その一環として、県有施設への再生可能エネルギーの調達を試行的に実施することや、リニア中央新幹線の県内駅候補地の調査・検討、将来的なビジネスの展開していけるようにドローンや空飛ぶクルマを活用した実証実験などに予算を充てた。
 県土の強靱化に向けた対策としては、「5か年加速化対策」を活用した事業に取り組みつつ、流域治水プロジェクトに基づいた流域治水の本格展開、幹線道路ネットワークのミッシングリンク解消や4車線化などを進める。15カ月予算ベースで河川事業に135億2531万円、道路改築事業に153億9953万円、治山事業に35億8719万円などに配分した。営繕関係では、教育委員会の特別支援学校施設建築費で盲・聾学校の移転、杉の子石薬師分校改修などの予算として2月補正予算を含み15億1996万円を付けた。

提供:建通新聞社