日本工業経済新聞社(群馬)
2022/02/14
【群馬】南牧村は小中一貫の義務教育学校建設工事設計プロポの提案内容示す
南牧村は小中一貫の義務教育学校建設工事設計業務について、指名型プロポーザルで受注した石井設計(前橋市)の提案内容を明らかにした。現時点での計画では、東校舎(平屋)と西校舎(平屋一部2階建て)、体育館(平屋)を建設する。基本・実施設計は2023年3月31日の履行期限で進める。23年度の着工、完成を目指すスケジュールとなっている。
義務教育学校は、南牧小学校(千原419−1)と南牧中学校(大日向1045)を統合して南牧小の敷地1万455uに建設する。新校舎は東校舎と西校舎の2棟で構成。階数は東校舎が平屋で、西校舎は平屋一部2階建てとなる。双方の校舎へは昇降口を設けて通り抜けできるよう配慮する。また、双方の校舎に挟まれたスペースには、テラスを設ける。
東校舎には放課後交流室や図書室、多目的トイレも備えたトイレ、視聴覚室、パソコン室、音楽室、理科室、図工・美術室、家庭科室、技術科室などを設ける。
西校舎は1階に利用効率や利便性の向上を図るため、食堂と兼用の多目的ホールや職員室、多目的トイレも備える職員来客用トイレ、校長室、エレベータ、保健室、特別支援学級のほか、トイレや普通教室3室、大階段、オープンスペースなどを整備する。普通教室3室は一体利用できるよう可動間仕切りを設置する。
2階には児童用更衣室や生徒用更衣室、職員更衣室、進路指導室、トイレ、普通教室6室を配置。南側に配置する普通教室3室については可動間仕切りとする。
新体育館は西側の校舎と渡り廊下で結ぶ。内部は屋内運動場を中央部に配置し、南側にステージ、北側には器具庫やトイレ更衣室、玄関を配置する。東校舎に整備する家庭科室は、災害などにおける避難時の炊き出しエリアとして使用できるように体育館の近くに配置する。日当たりが良い、東校舎の南側に位置するスペースには学習菜園を整備する。
最終的な新校舎や新体育館の構造や階数、延べ床面積、概算工事費など施設の詳細については設計の中で検討する。
石井設計は「村の意向に沿い、県産材を可能な限り使用するようにした」と述べた。村は「村の趣旨や課題の把握が他の企業よりも優れていた」と同社の行った提案が優れていた点をあげた。
既存の南牧小の校舎はRC造3階建て、延べ床面積2238u。体育館がW造平屋、床面積約500uとなっている。既存の校舎と体育館は新校舎と新体育館建設後に解体する。南牧中の既存校舎および体育館については今後方向性を検討する。