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建通新聞社(中部)
2022/02/14

【愛知】セントレア代替滑走路 調査費に2億円

 中部国際空港の第2滑走路の整備に向けた、2022年度の事業費は2億円であることが分かった。愛知県と名古屋市は、22年度に実施する調査に対する貸付金を当初予算案にそれぞれ計上。中部国際空港会社が配置計画策定に関する調査の他、環境影響評価の手続きに向けた調査を実施する見通しだ。
 当初予算案に、愛知県は1億1740万円、名古屋市は5660万円をそれぞれ計上。27年度までに代替滑走路を整備するため、配置計画策定に向けた調査と環境影響評価の手続きに向けた調査を空港会社が行う。
 第2滑走路整備に向けた必要な事業費について、愛知県と名古屋市の他、岐阜県と三重県が支援する方針。岐阜県と三重県では、22年度当初予算案には貸付金は盛り込まれない。22年度実施事業は、愛知県と名古屋市の貸付金のみで事業費を確保できるとする。
 中部国際空港の第2滑走路整備では、現在の滑走路(A滑走路)の東側にある誘導路を活用して、延長3290b、幅45bの代替滑走路を27年度まで増設する計画。
 全体事業費は約140億円。3県1市が財政的支援を行っていく方針は決まっているが、詳細な負担割合などは協議中だという。
 同空港では、代替滑走路が完成後、A滑走路の大規模修繕を行う。旅客需要が低下する冬季に工事を集中し、2カ年度程度で終え、修繕後に新旧の2本滑走路として運営する。
 3県1市などがまとめた「中部国際空港の将来構想」は、常滑市セントレア地先の中部空港の西側と南東側で、国が行う公有水面約294万平方bの埋め立て事業地のうち、西工区に新滑走路(延長は3500b)を建設する構想。埋め立て事業の整備工程案では、西工区の埋め立て完了に15年かかることを踏まえ、2段階で滑走路を整備することで、A滑走路の大規模修繕の早期実現と発着回数の拡大を目指す。発着改修の拡大は、代替滑走路の完成で基準値(13万回)の1・2倍、埋め立て地の滑走路完成により1・5倍になる見込み。


提供:建通新聞社