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北陸工業新聞社
2022/02/10

【富山】模範論文7編を紹介/立山砂防安全施工研究発表会/最優秀賞に富樫氏(酒井建設)

 立山砂防事務所工事安全対策協議会(会長・野呂智之北陸地方整備局立山砂防事務所長)は9日、「立山砂防関係工事安全施工管理技術研究発表会」を、富山市のボルファートとやまで開いた。
 労働災害の根絶を目指し、各現場で実施した安全施工の取り組みに関する39編の応募論文のうち、予備審査で選んだ他の模範となる優秀な7編の論文を発表した。
 23回目を迎えた今発表会は、新型コロナ感染症対策のほか、オミクロン株による急速な感染拡大に伴い、会場入場を発表者と審査委員、主催者側スタッフ、報道関係者のみとし、約230人の一般参加者は、webオンラインによるライブ配信で聴講した。
 あいさつに立った野呂会長は、現場での事故防止と併せ、デルタ株の感染拡大の中で計画通りの事業進捗が図られたことへの謝意を述べた上で、「今発表会は、平成8年12月に発生した蒲原沢土石流災害がきっかけ。この災害は現場である新潟・長野県境だけではなく、立山砂防を含む砂防工事を行う全国の共通課題」と強調。また、「危険と隣り合わせで行う砂防工事に対し、個人個人の経験や技術だけに頼るのではなく、他の会社や技術者の取り組みも参考にしながら、全体として安全施工の技術力向上を図ろうと、全国各地でこのような研究会が立ち上がった。砂防の現場は、危険性が高い環境の下で作業を進めていることを改めて認識し、安全確保にベストを尽くしていただきたい」と話した。
 7編の論文を順次発表後、21年度「全国砂防関係工事安全施工管理技術研究発表会」の優秀論文である、永井俊朗氏(竹腰永井建設)の「R1柳谷第35号砂防堰堤工事における安全対策について」(金沢河川国道事務所発注)、松本匡平氏(松本組)の「天上川水系座福ヶ原第二堰堤工事の安全対策について」(六甲砂防事務所発注)の特別講演をZoomで配信。審査結果の発表に続き、表彰式も行われた。
 以下、発表論文と審査結果(敬称略)。
【最優秀賞】
▽護床ブロック工の施工における安全対策について 富樫慶郁(酒井建設)
【優秀賞】
▽山間地における通信環境改善と事故防止の取組みについて 伊東聡史(辻建設)
▽ICT技術を活用した安全性・生産性の向上について 松田友幸(松本建設)
【奨励賞】
▽作業環境測定における「数値化」と「見える化」について 中林善太(新栄建設  
▽新入社員から見た砂防堰堤工事における安全管理について 竹内健人(高田組)
▽CCTV設備更新工事における安全対策について 石倉大暉(ほくつう)
▽砂防堰堤管理用吊橋点検への特殊技術の活用と安全対策について 上坂光泰(新日本コンサルタント)
 なお、後援は富山・魚津の両労働基準監督署、建災防富山県支部、富山県建設業協会、富山市建設業協会ら。

hokuriku