日野町は、同町別所地先で一級河川・砂川にある別所地区転倒堰の改修工事を計画。このほど、国の農業水利施設保全合理化事業の採択を得て、設計を含む改修事業計画策定業務を玉野総合コンサルタント梶i本社/名古屋市)滋賀事務所(大津市)に発注した。
別所地区転倒堰は、1972年(昭和47年)に実施された一級河川・砂川の改修工事により、農業用水取水施設として移転補償された鋼製転倒堰(H1・2b×13・2b、1門)。
今回の改修事業は、2019年(令和元年)に地元から不具合が指摘され、現在は麦作に転換しているものを、稲作に戻すために実施するとしている。
このため、改修事業計画策定業務を来年(令和5年)1月末に取りまとめ、工事については国の農業用河川工作物応急対策事業(農業用水路等長寿命化・防災減災事業)の採択を得て、農閑期となる同年10月中旬から年度末にかけて実施する考え。工事費は4000万円程度と見込まれる。
なお、改修事業計画策定業務の作業内容は、既存の鋼製転倒堰が、油圧ジャッキ・配管・ユニットの欠損や設備の不具合など老朽化が進行している現状を踏まえ、修繕するための《施設計画設計》、《経済効果算定》、《事業計画策定》、《水利使用許可申請図書作成》―となっている。
※「転倒堰」とは=一般河川や農業用水路等に設置され、農業用取水堰としての利用や河川の水位調整などにも使用される可動堰。
提供:滋賀産業新聞