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鹿児島建設新聞
2022/02/09

【鹿児島】肝属郡医師会立病院 基本計画骨子

 肝属郡医師会立病院の再整備に関して、早ければ4月から本体新設等の業者選定に入る案など盛り込んだ基本計画の骨子が8日、明らかになった。本体工の概算事業費は約40億円とし、想定規模3階建9200u程度。発注にあたって設計と施工を分離する場合、公募型プロポーザルで基本・実施設計を先行委託し、2023年度途中に工事発注へ移る考えのほか、早期開院に向け完成時期を前倒しできる一括発注(プロポ)と比較しながら具体化する構えだ。 

 建設候補地は、錦江町の南部消防署付近(1万5768u)。現地の地質調査(ホウセイ・技研)に入っており、3月末の完了を予定する。委託料は同町(発注者)と南大隅町(負担金を計上)が折半する形で確保した。 
 基本構想で介護老人保健施設との一体化案が浮上するも、利用者数の想定推移など見直して断念。当初の4階建1万2250uから規模を縮小する。新たな施設は、3階に障がい者病棟(47床)と療養病棟(35床)、2階へ地域包括ケア棟(50床)を設置する3体制132床を前提に事業展開していく。 
 骨子は基本計画の策定委員会(第4回会合)で明示し、4〜6月で業者選定を進める日程案を掲げた事業概要など協議。開院時期について、設計と施工の発注を分離すれば25年11月、一括なら段階ごとの業者選定を省ける点など踏まえ同4月と想定している。 
 今後、医師会(病院)が事業推進の実施主体となり、錦江・南大隅の2町は過疎債など柱とする財源で整備費を負担する方針。3月下旬に第5回委員会を開催するなどして基本計画案を取りまとめ、両町の議会で最終承認を目指す。 
  

■規模縮小も事業費増 

 骨子に掲げた全体事業費は概算で58億7000万円(既存解体など除く)。当初計画から規模縮小も医療機器の費用など精査したことで基本構想時より1億円近く増加している。委員から、経営安定を図るため設定した病床数も含め「人口減少など踏まえて進めてほしい」「より具体的な事業費内訳の提示を」など声が挙がった。


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