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日刊建設工業新聞
2022/02/09

【鳥取】米子―境港間高速道/住民8割が「整備必要」/10日、地元意見を国要望

 米子―境港間を結ぶ高規格道路の実現に向けた第2回地元懇談会(座長・桑野将司鳥取大学工学部教授)が7日、オンラインで開かれ、昨年11月に実施したアンケート結果を報告。アンケート結果から、経済面に寄与し、災害時も通行できる安全・安心な道路を住民の約8割が求めていることが分かった。
 アンケートは米子市・境港市・日吉津村の8万4000世帯に配布。オープンハウスやWebも含め、住民と道路利用者から1503件の回答が集まった。また同時期に、警察署や拠点病院、トラック協会など13者にヒアリングを実施した。
 米子市街を中心に「慢性的な渋滞がひどい」という問いに「強くそう思う」「ややそう思う」と答えた人は76%に上り、市街地の移動が「円滑にできること」を88%が望んだ。また、災害時の代替路確保を約9割が、山陰道や米子自動車道へのアクセス性向上を約8割が求める結果となった。
 自由記述では「渋滞が頻繁にあり不便」「現状では大雪による交通遮断がまた発生するかもしれない」「物流円滑化には高規格道路整備が必要」などの意見が寄せられた。一方、「高速道路は必要ない」「人口減少、高齢化社会を見据えた社会構築を考えてもらいたい」といった反対意見も寄せられた。
 懇談会では、出席した各商工会議所や観光協会、県、関係2市1村の担当者らが意見交換し、「定時性が担保されれば働き方改革にもつながる」「道路建設を踏まえた地域戦略の検討をしなければならない」など意見が挙がった。
 今回のアンケート結果は地元意見として取りまとめ、平井伸治知事らに報告。あす10日には、国交省などに要望する。
 県土整備部の森田豊充部長は「懇談会を通じて米子・境港圏域の住民の思いを取りまとめられた」と話していた。

日刊建設工業新聞