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北陸工業新聞社
2022/02/07

【新潟】辞退理由蓄積し検討求める/過去の同一業社落札に注文/県入札監視委

 新潟県入札監視委員会(委員長・阿部和久新潟大学副学長)は4日、県庁で開き、辞退者の多い案件に関して理由を蓄積することで、今後の発注に生かすよう、組織的な検討を求めた。
 通常型指名競争の「長岡警察署庁舎留置場便所改修工事」(落札率97・63%)では、15社中12社が辞退したほか、1社が最低制限価格を下回り、1社が予定価格超過の案件。参加3社の金額にも大きな差が生じ、県は「特殊な場所で業者も手を出しにくかったのでないか」と回答。また、「新潟港海岸(松浜海岸地区)松浜堤防補修工事」(同100%)も10社中大半の7社辞退、1社が最低制限価格を下回った。委員からは高落札率を指摘する意見があり、県は「金額が小規模なもので、受注意欲がわかなかったのではないか」と推測。「一般県道五箇小出線防災安全(雪寒)雪崩予防柵設置工事」(同99・32%)では、過去の工事も同一業者が落札し、高落札率となったもので、委員は落札率には一定の理解を示す一方で、「同一業者の落札は健全とは言えない」と注文が付き、県は「地理的条件で現場からも近く、運搬費等が安くできるため、そうなるのだろう」と説明。
 随意契約となった「一般県道鶴岡村上線法面復旧工事」(同99・71%)では、法面での落石発生という早急な復旧が求められる案件のため、随契には異論は出なかったものの、「見積額の妥当性を組織的に検証し、今後の案件に反映してほしい」と訴えた。

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