香川県は、国や県建設業協会など建設関連団体で構成する香川県ICT活用工事支援連絡協議会をオンラインで開き、2022年度からICT活用工事の簡易型に3次元設計データの自社作成・納品を追加することや、小規模現場のICT施工の導入について検討していることを報告した。
小規模現場のICT施工は国土交通省が22年度からの導入を目指している。これを踏まえて試行要領を作成し、普及・拡大に向けて22年度に小規模現場を対象としてICT施工の工事を発注する方針だ。
県土木部技術企画課の高橋陽一課長は「インフラ整備の担い手や、災害時の応急復旧活動など建設業界の重要性は増しているが、担い手の確保、育成、生産性の向上は課題であり、解決に向けて関係団体が連携、協力する必要がある」と述べた。
協議会では、県と国交省四国地方整備局がICT施工の取り組み状況や施工事例、今後の方針や取り組む内容を報告。県では18〜21年度の対象工事数やICT施工実施率などの推移を示した。21年度は施工中も含めて対象工事56件のうち、28件でICT施工を活用しており、新規対象とした法面工は対象工事6件のうち、5件で導入されたことを説明した。
また、施工者に対するアンケートの結果から、ICT建機の価格が高く、レンタル機器の調達も難しい場合があることや、従来手法よりも費用がかかるため、ある程度の工事規模が必要だとする意見や要望があったことを報告した。
提供:建通新聞社