トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建設経済新聞社
2022/02/02

【京都】東山浄苑に新たな納骨堂計画 5層、延8148u規模 京都市美観風致審で事前協議

 京都東山新御堂計画(仮称)が1月31日開催の京都市美観風致審議会景観専門小委員会で事前協議に諮られた。
 京都東山新御堂計画(仮称)は、京都市山科区上花山旭山町18−1、18−2(東山浄苑東本願寺)の敷地面積約1万4356uに納骨堂を増床する計画。
 既設の納骨堂は、常楽堂(RC造地下1階地上2階建、延1万1328・62u、昭和48年築)が2万基、嘉枝堂(SRC造地下4階地上2階建、延9893・48u、平成9年築)が1万基の計3万基あるが、それぞれ満基となることから、新たな納骨堂を建設する。
 新御堂は2万基程度を安置する計画で、年間の増加数約400基程度、満基までに50年程度を想定する。
 計画地は市街化調整区域で風致地区第1種地域。法定建ぺい率は60%(風致地区条例により20%)、法定容積率は100%。
 規模はRC造一部S造地下2階地上3階建、延8148・62u(建築面積3195・05u)で、建物高さは15・00m。エレベーターは3基。外壁はアルミカーテンウォール、外装塗材、内部木製格子、屋根は銅板・一文字葺き、切妻。南西部分は屋根をかけず、屋上庭園とし、また勾配に沿ったセットバックとした断面とすることで、ボリューム感の軽減と周辺緑地との一体化を図り、六条山の景観へ馴染む計画とする。
 フロア構成をみると、1階は本堂フロアで、本堂、参詣室、和室、事務室、法務エリア、ロビーなど。地下1階〜地下3階は納骨室エリアで、緑陰と自然光が入り込む静謐な空間とする。地下4階は駐車場フロアとし、37台を収容する。
 敷地は南西へと地盤が下っているため、平均地盤面からの最大高さは風致地区条例で定められた8mを超えるが、新御堂へアクセスするレベルからの高さを6900oとし、建物正面から見た高さを抑えることで、圧迫感の軽減を図る。
 建物の高さは、隣接する既設の納骨堂の常楽堂、嘉枝堂より低く抑え、周辺市街化からも新しい建物が見えないよう配慮する。
 京都市地球温暖化対策条例により300u程度(25kw程度)の太陽光発電パネルの設置が必要となるが、黒色とし、隣接する常楽堂の陸屋根に設置し、周辺市街地等から見えないようにする。
 敷地内には複数の古墳があるが、中でも重要度の高い六条山古墳を残し、既存の合祀墓を外した場所への配置とする。