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建通新聞社(神奈川)
2022/02/01

【神奈川】横浜市 健康省エネ住宅普及促進へ基準策定

 横浜市は省エネ性能のより高い健康住宅≠フ普及促進に向け、市が推奨する断熱性能と気密性能の水準を具体化し、住宅の新築や改修時の誘導水準を策定する。技術者向けのマニュアルとともに市民向けの啓発テキストを作成し、さらに、設計・施工が可能な事業者の登録制度を創設する。2022年度当初予算案に省エネ住宅普及促進事業費として6400万円を計上した。
 これに向け建築局は2月1日、「令和4年度(仮称)よこはま健康・省エネ基準策定及び事業者登録制度等検討業務」の受託候補者選定の簡易プロポーザルを公告。省エネ住宅の普及を促す制度の検討を始める。
 住宅総数が多い横浜市では、新築・既存住宅とも一戸建て・共同住宅・持家・借家住宅を問わず積極的に省エネ化に取り組むことが必要とし、今回の委託業務では、まず断熱性能と気密性能の水準を具体化する。それを踏まえ新築時・改築時の断熱レベル別住宅モデルを3〜6タイプ設定し、レベル差による仕様を例示。設計・施工を担当する技術者や事業者などが利用しやすいマニュアルを作成する。
 また、住宅の建築主やオーナーとなる市民や住宅デベロッパーなど事業者にも健康・省エネ住宅への理解を深めてもらうため、建設コストや断熱効果、それによる光熱費の削減や健康な暮らしといったメリットを紹介するツールとしてのテキストを同時に作成する。
 さらに、市では誘導水準を満たす住宅の設計・施工が可能な事業者を登録し公表する制度を新設する。今回作成するマニュアルを用いた講習会の開催を23年度にもスタートし、健康・省エネ住宅の普及を担ってもらう計画だ。

新築時断熱「等級6〜7」へ

 横浜市内には約165万戸の住宅があり、このうち省エネ性能を満たす住宅は持ち家一戸建て住宅(55・2万戸)と持ち家共同住宅(40・4万戸)のうち28・8%で、借家の省エネ住宅は民間借家(44・6万戸)と公営住宅の約9・5%にとどまっている。
 市では新築時に誘導する断熱レベルを今後国が創設する「等級6〜7」とし、国の義務化レベルより高い水準を目指す方針だ。

プロポ参加締め切りは10日

 「令和4年度(仮称)よこはま健康・省エネ基準策定及び事業者登録制度等検討業務委託」のプロポ参加資格は「建設コンサルタント等」で地域要件は問わない。参加意向申出書の提出を2月10日まで、提案書の提出を3月10日まで受け付ける。委託先の特定は3月下旬〜4月下旬で業務の履行期限は23年3月。委託価格は概算で1600万円(税込み)。 提供:建通新聞社