守口市が検討を進めている京阪守口市駅前の“再々開発”の具体案が明らかになった。市にぎわい交流施設最適配置基本構想(素案)で、現市民体育館を大枝公園に隣接する旧寺方小学校跡地に移転して建て替え、現市民体育館用地に新ホールを建設、現文化センター(エナジーホール)用地には民間活力による新たなにぎわいを創出する施設を誘致する方針を示した。市は2月24日まで募集する同素案に対するパブリックコメントを踏まえ、2022年度にPPP・PFI導入可能性調査、整備手法や各施設の規模などの検討を行い、基本計画を策定する。
市民体育館(河原町9ノ2)の跡地に建設する新ホールは、文化センターの利用状況などを参考として施設規模を800席程度と設定。公共機能併設型、商業機能重点型の2パターンを想定し、3階建て延べ1万0500平方bの規模が見込まれるとした。概算の施設整備費については建設費に77億8900万円、解体費に5億5000万円をシミュレーションした。具体的な機能や規模、コンセプトなどの詳細を22年度に実施する民間活力の導入可能性調査を含めて基本計画の中で検討する。
現在の文化センターの規模は鉄筋コンクリート造地下1階地上3階建て延べ約5165平方b。建設地の敷地面積は約4060平方b。
旧寺方小学校(寺方元町4ノ1ノ45)の跡地に移設する新体育館は、隣接する大枝公園と合わせてスポーツと防災をテーマに、スポーツ・レクリエーションゾーンとして整備する。現体育館で稼働率の高い大体育館、小体育館、武道室、多目的室を継続して配置し、さらなる機能の充実などを検討する。規模は延べ床面積9000平方bと想定し、建設費に52億5000万円、解体費に4億0200万円を概算する。
現在の体育館は鉄筋コンクリート造5階建て延べ約8458平方b。旧寺方小の敷地には鉄筋コンクリート造4階建て延べ約2353平方bの校舎棟などが残っており、敷地内にある全棟の延べ床面積は約6000平方bとなる。建設地の敷地面積は約1万2152平方b。
文化センター(河原町8ノ22)跡地には、民間活力による住居系または商業系の施設の誘致を検討。敷地は市有地として保持し、民間事業者に長期で貸し付ける方針。敷地面積は約2040平方b。
整備スケジュールとして、新体育館は23〜25年度に旧寺方小学校校舎などの解体設計・工事を行い、25年度に民間事業者を募集・選定、26年度の基本・実施計画を経て、26〜27年度に建設する。新ホールは27〜29年度に現市民体育館の解体設計・工事を実施し、28年度に民間事業者の募集・選定、29年度の基本・実施計画を経て、30〜31年度に工事を行う。
にぎわい交流施設最適配置調査は地域計画建築研究所大阪事務所(大阪市中央区)が担当。
同市では、老朽化などにより14年度に市民会館(さつきホール)が閉館した他、文化センターや市民体育館も建設から約35年の経過で老朽化が進んでいる。
提供:建通新聞社