県県土整備部営繕課は、簡易公募型プロポーザルを実施していた「安房合同庁舎建築工事基本設計」の選定結果を公表した。6者が技術提案書を提出し、11日に開いた選定委員会でアール・アイ・エー(東京都港区港南1―2―70)の技術提案書を特定した。履行期限は11月30日。2022〜23年度に実施設計を行い、24〜26年度に工事を実施し、26年度中の供用開始を目指す。総工事費には約43億円(消費税込み)を見込む。
建設場所は、館山市北条地先の旧安房南高等学校跡地。旧安房南高等学校校舎は解体する。解体工事は22〜23年度の2か年で実施する予定。敷地面積は約1万1000uを見込む。
建物は、事務所棟がRC造4階建て延べ約6300u、車庫倉庫棟がS造2階建て延べ約1700u、防災備蓄倉庫棟がRC造またはS造2階建て延べ約500u。
安房合同庁舎を含む館山地区の庁舎は、いずれも耐震性が低く、老朽化・耐震化への対応が課題になっていることから、安房合同庁舎、安房保健所(安房健康福祉センター)、南部漁港事務所、南房総教育事務所安房分室を集約化し、建物の老朽化・耐震対策を推進。併せて防災備蓄倉庫を整備することで、防災機能の強化を図る。
2021年9月には「安房合同庁舎建設に係る基本構想・基本計画」をまとめ、設計コンセプトを▽県長寿命化計画における「県有建物が有すべき基本的性能水準等」を踏まえた設計▽「県有建物長寿命化計画に係る長寿命化設計基準」に基づく設計▽災害対策拠点としての機能充実を図る設計▽地域のまちづくりのコンセプトを踏まえた設計――とした。
事務所棟のフロア配置は、1階に館山県税事務所、安房保健所、交通事故相談所安房支所、2階に安房地域振興事務所、会議室、3階に安房農業事務所、館山水産事務所、南部漁港事務所、病害虫防除課南総分室、4階に安房土木事務所、教育事務所安房分室、会議室を予定。車庫・倉庫棟は、1階に水防倉庫、大型資機材倉庫、車庫、2階に各入居機関の書庫等、軽油成分分析室、環境分析室、土壌試験室を想定する。